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映画『007/スペクター』解説&感想 旧シリーズと融合を見せる第24作

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どうも、たきじです。

 

今回は2015年公開の映画『007/スペクター』の解説&感想です。007シリーズとしては、前作『007/スカイフォール』に続く第24作。また、6代目ジェームズ・ボンドとしてダニエル・クレイグを迎えてリブートされた新シリーズ第4作となります。

 

 

↓ 前作の解説&感想はこちら

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作品情報

タイトル:007/スペクター

原題  :Spectre

製作年 :2015年

製作国 :イギリス、アメリカ

監督  :サム・メンデス

出演  :ダニエル・クレイグ
     クリストフ・ヴァルツ
     レア・セドゥ
     ベン・ウィショー
     ナオミ・ハリス
     デビッド・バウティスタ
     アンドリュー・スコット
     ロリー・キニア
     イェスパー・クリステンセン
     モニカ・ベルッチ
     レイフ・ファインズ
上映時間:148分

 

解説&感想(ネタバレあり)

007シリーズは、第21作『カジノ・ロワイヤル』でジェームズ・ボンド役にダニエル・クレイグを迎えてリブートされました。旧シリーズでは荒唐無稽でコミカルな作品も少なくありませんでしたが、新シリーズではがらりと雰囲気が変わり、現実的でシリアスな作風となりました。


そうして、独自路線で作品を重ねる中で、前作では新シリーズに登場していなかったQマネーペニーが登場。さらに、Mとマネーペニーそれぞれの執務室が旧シリーズを意識したものになったり、ボンドカーとしてアストンマーティンDB5が登場したりと、シリアスな作風の中で旧シリーズの要素をうまく盛り込んでいました。


そして本作では、前作以上に旧シリーズとの融合が図られています。なんと言っても、本作のタイトルは「スペクター」。旧シリーズの初期作品で、ボンドの前に度々立ちはだかってきた悪の組織スペクターと、その首領ブロフェルドが登場します。


権利関係の大人の事情により、第7作『ダイヤモンドは永遠に』を最後に名前を使えなくなってしまった"スペクター"と"ブロフェルド"(第12作『ユア・アイズ・オンリー』にいかにもブロフェルドらしい人物は登場するが、名前は明かされない)でしたが、権利関係のこじれが解決したことで本作で44年ぶりに登場したわけです。


旧シリーズと同様にマオカラースーツを着用し、愛猫のペルシャ猫も登場。また、ボンドガールのマドレーヌが投げた腕時計爆弾によってブロフェルドが顔の右側に負う大きな傷は、第5作『007は二度死ぬ』のブロフェルドを彷彿とさせます。


一方で本作のオリジナル設定として、ブロフェルドの父親がボンドの後見人であったということが明らかになります。ボンドとブロフェルドの関係性を大きく変えてしまうこの設定は、個人的には不要でしたね。

 


スペクターとブロフェルドの他にも、本作には旧シリーズの要素が満載。例えば、ボンドとボンドガールが敵の本拠で丁重にもてなされるのは、第1作『ドクター・ノオ』を始め、しばしば見られる展開です。


また、ガジェット豊富なボンドカーや腕時計型爆弾、ボンドをしぶとく追いかける敵の殺し屋、長距離列車内での格闘なども、旧シリーズを彷彿とさせます。これらの要素は油断すると荒唐無稽になってしまいがちですが、本作ではシリアスな雰囲気を壊さない適度なバランスになっています。


さらに、本作は特に第6作『女王陛下の007』を思わせる要素も多いです。雪山の上にある診療所であったり、ボンドが真剣に女性(マドレーヌ)を愛することだったり。ボンドが愛する女性が犯罪組織の男の娘というのも共通します。この流れからすると、マドレーヌは殺されてしまいそうでしたが…。


このように本作は、新シリーズのシリアスな作風はそのままに、旧シリーズの要素をうまく融合させ、新旧のファンを楽しませる内容になっています。これが本作の最大の特徴であり、魅力であると言えるでしょう。

 


さて、他にも本作の魅力として挙げておきたいことが2点。


まずはプレタイトル・シークエンス。メキシコの"死者の日"のパレードに始まり、仮面を被ったボンドと女がホテルへと歩いていきます。部屋に入ったボンドは女を置いて窓から建物の屋上へ。そして、隣の建物にいる標的に向かって銃を構えます。


映画冒頭からここまでの約4分のシーンは1カットで撮られています。パレードの賑わいの雰囲気の中で狙撃に至る臨場感は抜群で、オープニングからつかみはバッチリですね。ちなみに、サム・メンデス監督はこの4年後に全編ワンカット風の『1917 命をかけた伝令』を撮っています。

 

それに続く、爆発による建物の倒壊や、ヘリコプターでの格闘を含め、見応えのあるオープニングでした。


最後にもう一点、触れておきたいのは、ブロフェルドを演じたクリストフ・ヴァルツ。前作のハビエル・バルデムに続き、オスカー俳優が悪役を演じています(ヴァルツは助演男優賞を2度受賞)。


最初にオスカーを受賞した『イングロリアス・バスターズ』で演じたランダ大佐なんかに比べると、ブロフェルドのキャラ立ちは控えめですが、やはり悪役を名優が演じると作品が締まります。静かに、それでいてヤバさが感じられる見事な演技でした。

 

最後に

今回は映画『007/スペクター』の解説&感想でした。新シリーズのシリアスな作風はそのままに、旧シリーズの要素をうまく融合させ、新旧のファンが楽しめる作品でした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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