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映画『007/ダイ・アナザー・デイ』解説&感想 荒唐無稽に振れた第20作

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どうも、たきじです。

 

今回は2002年公開の英米合作映画『007/ダイ・アナザー・デイ』の解説&感想です。007シリーズとしては、前作『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』に続く第20作です。

 


↓ 前作の解説&感想はこちら

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作品情報

タイトル:007/ダイ・アナザー・デイ

原題  :Die Another Day

製作年 :2002年

製作国 :イギリス、アメリカ

監督  :リー・タマホリ

出演  :ピアース・ブロスナン
     ハル・ベリー
     トビー・スティーブンス
     ロザムンド・パイク
     リック・ユーン
     マイケル・マドセン
     ケネス・ツァン
     ウィル・ユン・リー
     エミリオ・エチェバリア
     ミハイル・ゴアヴォイ
     ローレンス・マコール
     ジュディ・デンチ
     ジョン・クリーズ

上映時間:133分

 

解説&感想(ネタバレあり)

本作はかなり荒唐無稽な作品になっています。ショーン・コネリーやロジャー・ムーアがジェームズ・ボンドを演じていた頃の007は、荒唐無稽な作品も少なくなかったですが、最近の007に慣れている人には受け入れ難いところがあるかもしれません。


もうファーストシーンから飛ばしていますね。警備の目をかいくぐって北朝鮮に上陸するために、ボンドと2人の仲間はサーフィンで波に乗って上陸します(笑)。さらに、ボンドが病院で心拍数のコントロールをやってのけたかと思えば、敵はDNA組み換え療法によって別人の顔になりすまします。ボンドカーに至っては、透明になって敵の目を欺きます。


私は元々、荒唐無稽でコミカルな路線よりも現実的でシリアスな路線の方が好きなので、最初は冷めた目で見てしまいました。が、こう言う映画は基本的に楽しんだもの勝ち。途中で心を入れ替えて(笑)、そういう心構えで観るようにしてからはそこそこ楽しく観られました。

 


プレタイトル・シークエンスは相変わらず迫力のアクションを見せてくれます。ホバークラフトでチェイスしながらの銃撃戦が楽しいですね。ピアース・ブロスナンの007はプレタイトル・シークエンスの力の入れようが強い印象です。


それはそれでいいですが、本編のアクションがなかなかそれを上回れないのは問題です。前作ほどではないにせよ、本作も本編のアクションの完成度がやや物足りない印象がありました。


中盤の剣闘は、展開に無理があるのでなかなかアクションに乗りづらいのが難点。あの場面で真剣を使って戦うというのがどうも嘘っぽくて、この人達は何をやっているんだろう、と冷めてしまいました(笑)。


氷上でカーチェイスを行うという趣向はユニークで面白いですね。ただ、結局はカーチェイスというよりガジェット合戦なのがどうも…。


クライマックスは飛行機でのアクション。SFチックな装備を身につけた悪役と戦うボンドと、ボンドガール2人の戦いが並行して描かれます。ここはそれなりに楽しめましたが、特筆するほどではないですね。

 


本作の悪役グスタフ・グレーブスはやや迫力に欠ける印象でした。演じたのはトビー・スティーブンス。後で知りましたが、マギー・スミスの息子なんですね。言われてみれば顔が似ています。


メインのボンドガールは米NSAのエージェントを演じたハル・ベリー。第18作『トゥモロー・ネバー・ダイ』のミシェル・ヨーには及ばずとも、余裕たっぷりにアクションをこなしています。


ボンドとのラブシーンはシリーズの他の作品と比べてもかなり濃厚な印象。ボンドも14ヶ月の監禁生活でいろいろ溜まっていたんでしょう(笑)。


ラブシーンと言えば、本作ではボンドとマネーペニーのラブシーンもあります。これはQのガジェットを使用したバーチャル空間での出来事であり、言わばマネーペニーの妄想ですが、このシーンは蛇足でしょう。


マネーペニーはボンドに憧れを抱いているわけですが、ボンドからは毎度軽妙なリップサービスでいなされるのがお約束。マネーペニーもしつこく食い下がることもなければ、はっきりと気持ちを表現することもしません。そんな不文律のようなものがあっただけに、このような直接的な表現は避けて欲しかったところです。

 


さて最後に、本作は過去作へのオマージュが散りばめられているのも、007ファンには楽しいところでしょう。


ホテルの鏡がマジックミラーになっていて、ボンドの行為を撮影しようとしているのは第2作『ロシアより愛をこめて』のネタですね。


ハル・ベリー演じるジンクスが海から上がってくる登場シーンは、第1作『ドクター・ノオ』のボンドガール、ハニー・ライダーの登場シーンとよく似ています。


ジンクスが拘束されてレーザーで殺されそうになるシーンや、ボンドカーのイジェクトシートは、第3作『ゴールドフィンガー』の有名なシーンからの引用ですね。


それからQの研究所のシーンでは、これまでに登場したガジェットがたくさん並んでいるのが面白いです。第13作『オクトパシー』に登場したワニがこれ見よがしに飾られているのを見て思わずニヤけてしまいました。


まあ、この辺まではオマージュとして成立しているのですが、敵の兵器がレーザー兵器を搭載した人工衛星という点(第7作『ダイヤモンドは永遠に』と同じ)や、飛行機に銃弾で穴が開いて機内が乱れるという展開(第3作『ゴールドフィンガー』と同じ)などは、ストーリーの引用とも言えるので、オマージュというより"安易な使い回し"に感じられなくもないです。

 

最後に

今回は映画『007/ダイ・アナザー・デイ』の解説&感想でした。シリーズとしては久々に荒唐無稽な方に振れた作品になっている印象の本作。そこを許容できるかどうかで評価が分かれそうな作品でした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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