どうも、たきじです。
今回は1999年公開の英米合作映画『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』の解説&感想です。007シリーズとしては、前作『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』に続く第19作です。
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作品情報
タイトル:007/ワールド・イズ・ノット・イナフ
原題 :The World Is Not Enough
製作年 :1999年
製作国 :イギリス、アメリカ
監督 :マイケル・アプテッド
出演 :ピアース・ブロスナン
ソフィー・マルソー
ロバート・カーライル
デニス・リチャーズ
デヴィッド・カルダー
ロビー・コルトレーン
ゴールディー
ジュディ・デンチ
デスモンド・リュウェリン
ジョン・クリーズ
コリン・サーモン
サマンサ・ボンド
マイケル・キッチン
マリア・グラツィア・クチノッタ
セレナ・スコット・トーマス
ウルリク・トムセン
上映時間:127分
解説&感想(ネタバレあり)
本作は他の作品に比べてプレタイトル・シークエンスが長いですね。銀行のオフィスでの銃撃と脱出劇の後、舞台はMI6本部に移り、紙幣に仕掛けられた爆薬の爆発からボートアクションへと移行します。テムズ川でのボートチェイスはなかなかの見どころ。ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)はQが作製中のボートで敵の殺し屋を追いかけます。
ガジェット満載で黒いボディのボートはバットマンが乗ってそうな代物。ガジェットの説明も受けずに乗り込んだボンドですが、見事に使いこなす辺りはさすが(笑)。Qのやりそうなことはお見通しといったところでしょうか。潜水機能を使って水中に潜った際に、ボンドがネクタイを直す仕草を見せるのが個人的にツボでした。このボートはQが引退後の楽しみとして作っていた釣り船だというオチも笑ってしまいます。
ボートが陸上も駆け抜けるという荒唐無稽さや、敵がボート大破後には気球に乗り込んで逃げるというスペクタクルは、何となくロジャー・ムーアの頃の007を思い起こさせます。
この豪華なプレタイトル・シークエンスはなかなか楽しめたのですが、正直言って、これが本作のピークでした(笑)。本編中もアクションシーンは多いのですが、これを超えてくるものはなくて、あまり興奮するものではありませんでした。
ストーリーの方は、ボンドガールのエレクトラ(ソフィー・マルソー)が敵か味方か、その真意が分からずに二転三転する部分があり、様々な思惑が絡んで複雑性を帯びています。が、それがあまり効果的には作用しているようには感じられず、変にややこしい印象しか受けませんでした。
もう1人のボンドガールのクリスマスを演じたデニス・リチャーズは、明らかにお色気担当。科学者なのにやたらと露出が多いのは明らかに狙ってますよね(笑)。第1作『ドクター・ノオ』で初代ボンドガールのハニー・ライダーが何の脈絡もなく水着で海から現れたように、ボンドガールってもともとこういうものだよな、と妙に納得してしまいました。
また、本作ではM(ジュディ・デンチ)がストーリーを通じて登場し、本部を出て敵に捕まるなど、これまでにない展開を見せます。しかしながら、Mが特別活躍するわけでもなくやや消化不良に終わってしまいました。
最後に、本作は第2作『ロシアより愛をこめて』から36年にわたってQを演じたデズモンド・リュウェリンの遺作ということも触れておきたいところ。リュウェリンは本作公開の直後に交通事故で亡くなりましたが、もともと本作で引退を表明していました。
劇中でもQとしての引退を示唆し、後継者(モンティ・パイソンのジョン・クリーズ)を紹介しています。ボンドに対し、「君にはいつも2つのことを教えてきた」と語り、その2つ目として「常に逃げ道を準備しておくこと」と告げて画面から姿を消していくシーンは、Qの最後のシーンとして象徴的でした。
最後に
今回は映画『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』の解説&感想でした。全体的に、退屈こそしませんが、特筆するような素晴らしい点はあまり見られない作品でした。オープニングは素晴らしいのですが、それがピークでは、どうしても物足りなく感じてしまいますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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