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映画『ウルヴァリン:SAMURAI』解説&感想 ウルヴァリンが日本で大暴れ

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どうも、たきじです。

 

今回は2013年公開のアメリカ映画『ウルヴァリン:SAMURAI』の解説&感想です。『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』に続く、ウルヴァリン三部作の第2作、X-MEN映画としては、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』に続く第6作です。

 

 

↓ 前作の解説&感想はこちら

↓ X-MEN映画の前作の解説&感想はこちら

 

作品情報

タイトル:ウルヴァリン:SAMURAI

原題  :The Wolverine

製作年 :2013年

製作国 :アメリカ、イギリス

監督  :ジェームズ・マンゴールド

出演  :ヒュー・ジャックマン
     真田広之
     TAO
     福島リラ
     ハル・ヤマノウチ
     山村憲之介
     ウィル・ユン・リー
     ファムケ・ヤンセン

上映時間:126分

 

解説&感想(ネタバレあり)

ヘンテコな日本を舞台にした第2作

『ウルヴァリン:SAMURAI』は、X-MENシリーズのスピンオフとして制作されたウルヴァリン・シリーズの第2作です。前作『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』がX-MEN三部作の前日譚であったのに対し、本作は三部作のその後を描いています。しかしながら、物語の内容はX-MENの世界観からはやや距離を置いた印象も強く、番外編的な趣が感じられる作品です。

 

その最大の特徴は、日本が舞台であること。欧米人が日本に足を踏み入れ、独自の文化や美徳に触れるという構造は、過去の多くの外国映画が描いてきました。そうした多くの作品がそうであったように、本作で描かれる日本も、日本人から見るとかなりヘンテコな描写に溢れています(笑)。

 

例えば、屋敷の一室にどかっと湯船が置かれていてウルヴァリンが屋敷の使用人に体を洗われる場面。あるいは、葬儀の場にマシンガンを抱えた警備員が立っているという異様な描写。さらには、東海道新幹線風の高速列車の天井には天窓があり、その上部には障害物が頻繁に通過します。他にも、パチンコ、ラブホテル、やたらと目につく電柱など、海外から見た日本の特徴が強調されています。

 

ツッコミどころとして笑って楽しむ

このような描写の数々は、文化の誤解というよりも、笑いやアクションを盛り上げるための、ある程度意図的な"誇張"でしょうね。かつてはこのような本来の姿ではない日本を世界に発信する外国映画にイラッとすることもありましたが、今ではむしろツッコミどころとして笑って楽しむようになりました(笑)。

 

日本人としては地理的な違和感もありますね。増上寺にいたかと思えば次のカットでは高田馬場、次のカットでは上野、みたいな。結構いろんかところでロケしたんだなって気が散ってしまいます(笑)。さらには、長崎から東京まで車でさらっと移動してしまうとか。

 

笑えない原爆描写

そんな風にいろんなツッコミどころも笑って楽しめる本作ですが、さすがに原爆の扱いは笑えません。オープニングの長崎への原爆投下シーン、爆心地にかなり近い場所でウルヴァリンとヤシダは井戸の中に逃げ込んで難を逃れます。

 

原爆による熱線、爆風、放射線は、あんなものじゃ防げません。不死身のウルヴァリンが身を挺してヤシダをかばったとしても、少なくとも放射線にはやられてしまうでしょう。さらに言えば、この歴史的惨事が物語の導入装置として軽く使われているのは疑問を感じます。日本を舞台にする以上、ここはもう少し慎重であって欲しかったところです。

 

物語やアクションには物足りなさも

さて、ここまでツッコミどころの話ばかりしているので中身の話にも触れましょう。本作はウルヴァリン・シリーズの第2作にして、原題は『The Wolverine』。このタイトルであれば、本来ならもっと主人公ローガンの内面や葛藤に深く切り込んでほしかったところです。しかし、本作は日本を舞台にした特殊な状況が前面に出過ぎて、ローガン自身のキャラクター描写や深みがやや薄れてしまった印象があります。

 

要所要所でのアクションは、それぞれ一定のクオリティを保っており、それなりに見応えがあります。ただ、そこまで心に強くに残るようなシーンはなかったというのも正直なところです。

 

日本人キャストの好演

役者陣では、どうしても日本人キャストに目がいってしまいますね。真田広之さんが演じるシンゲンは、物語において重要なポジションを占める人物。ウルヴァリンと剣を交える対決シーンは緊張感に満ちており、真田さんは剣技と演技の両面で存在感を放っています。

 

マリコ役は岡本多緒(TAO)さん、ユキオ役は福島リラさん。世界で活躍するモデルのお2人も好演し、作品の中で重要な役割を果たしています。いずれも当時は役者としてのキャリアは浅かったと思いますが、堂々たる演技でした。

 

次作への興奮と気になる矛盾

ミッドクレジットシーンでは、マグニートーとプロフェッサーXが登場し、『X-MEN: フューチャー&パスト』への橋渡しがなされます。これは興奮させられる終わり方でした。

 

が、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』で消滅したはずのプロフェッサーXが何の説明もなく再登場するのはモヤモヤします。別の人物に意識が宿った描写はありましたが、肉体が復活したのは謎です。『フューチャー&パスト』でも結局説明がないですし。

 

ついでに言えば、本作で切断されてしまったウルヴァリンのアダマンチウムの爪も、何の説明もなく『フューチャー&パスト』で復活しています。

 

X-MEN映画は、こういう矛盾とか、話を広げて放置するとか、そういうのがいっぱいですから、いちいち気にしていられないのですけどね(笑)。

 

最後に

今回は映画『ウルヴァリン:SAMURAI』の解説&感想でした。X-MENの世界観からはやや距離を置いた印象の本作。ヘンテコな日本にツッコミを入れながら、楽しんで見られる一作です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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