どうも、たきじです。
今回は1994年公開のアメリカ映画『トゥルーライズ』の解説&感想です。
作品情報
タイトル:トゥルーライズ
原題 :True Lies
製作年 :1994年
製作国 :アメリカ
監督 :ジェームズ・キャメロン
出演 :アーノルド・シュワルツェネッガー
ジェイミー・リー・カーティス
トム・アーノルド
ビル・パクストン
ティア・カレル
アート・マリック
エリザ・ドゥシュク
チャールトン・ヘストン
上映時間:141分
解説&感想(ネタバレあり)
J・キャメロン×シュワちゃんのアクションコメディ
映画『トゥルーライズ』は、ジェームズ・キャメロン監督とアーノルド・シュワルツェネッガーが、『ターミネーター2』に続いてタッグを組んだアクション大作です。派手な爆発、飛び交うヘリコプター、極めつきは戦闘機ハリアーまで登場。まさに90年代のアクション大作らしいスケールと豪快さが詰まっています。
本作は、フランス映画『La Totale!』に目をつけてリメイクしたというだけあってストーリーが抜群に面白いです。シュワルツェネッガー演じるハリーは、家族の前では会社員を装っているけれど、実は国家の命運を握る凄腕のスパイ。そんな彼が、テログループを相手としたスパイ活動そっちのけで、妻ヘレン(ジェイミー・リー・カーティス)の不倫を疑い、スパイ組織のリソースを使って調査を始めるというまさかの展開。そして物語はさらに思わぬ方向に進み、お互いに隠し事をしている中で、2人揃ってテロリストに拉致されてしまいます。この後も、常に予想のつかない展開で楽しませてくれます。
コメディ要素も絶妙
本作は、全体的にコメディ要素がほどよくミックスされていて、そこがとても楽しいポイントでもあります。
ジェイミー・リー・カーティスは、コメディエンヌとしての実力を遺憾なく発揮。状況を勘違いして暴走したり、妙にテンションの高いリアクションで笑わせてくれます。
シュワルツェネッガーはシュワルツェネッガーで、『コマンドー』のメイトリクスのような一言の決め台詞(いわゆるワンライナー)で笑わせてくれます。
テロリストの頭をトイレの便器に突っ込んで倒した後の「Cool off!」(頭を冷やせ)は、心理的な意味と物理的な意味のダブルミーニング。
クライマックスでは、テロリストのぶら下がったミサイルの発射ボタンを押しながら「You’re fired!」。「お前はクビだ」を意味する慣用表現ですが、このシーンもミサイルに点火されたことを意味する「fired」とのダブルミーニングが絶妙で笑ってしまいます。
キャメロンの真骨頂のアクション
アクションの方も見せ場たっぷり。映画の冒頭では、スパイ映画らしい潜入&脱出シーンで観客を一気に惹き込みます。中盤では、ハリーが馬でテロリストを追いかけるという、ややシュールなアクションで盛り上げます。
そして終盤、橋でのド派手なアクション。2機のハリアーが登場し、ミサイルで橋を吹き飛ばしたり、リムジンの中でヘレンが敵の女と戦ったり、ヘリからぶら下がるハリーがヘレンをリムジンから救出したり。ダイナミックな空撮の迫力もあり、興奮のシーンの連続です。
ただし、核爆発によるキノコ雲を背景にハリーとヘレンがキスするシーンは思わず苦笑い。爆発前に、「閃光を見るな」なんて注意喚起していますが、「爆風や放射能は?」とツッコミたくなります。
そして、ハリーがハリアーを操縦してデイナの救出を図るクライマックス。高所でテロリストから逃げるデイナ。ハリアーの機銃で敵を一掃し、デイナを助けようとするハリー。ハリーを攻撃する敵のヘリ。ホバリングするハリアーにしがみつくデイナとテロリスト。手に汗握るアクションが繰り広げられます。
この辺りのアクション設計は実に見事です。最後には、上述の決め台詞と共にテロリストのぶら下がったミサイルを発射。テロリストもろとも発射されたミサイルで敵のヘリを撃墜するという、抜群のカタルシスを感じる幕切れです。
絶品のエピローグ
本作はエピローグも絶品。ヘレンもスパイになって、夫婦でタッグを組んで任務に挑むというユーモラスな結末です。ここでは、劇中でヘレンを騙していた詐欺師男が再登場して笑わせてくれます。この男を演じているのは、キャメロン監督作品おなじみのビル・パクストン。脇役ながらいい味を出しています。
そしてハリーとヘレンのダンス。カルロス・ガルデル作曲の「Por una cabeza(ポル・ウナ・カベサ)」というこのタンゴ曲は、1992年公開の『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』の名シーンや、1993年公開の『シンドラーのリスト』の冒頭でも使われるなど、この時期に立て続けに映画で使われています。オープニングのシーンと対になるこのシーンは、ユーモラスであると同時に、なんとも気持ちのいいラストシーンになっています。
最後に
今回は映画『トゥルーライズ』の解説&感想でした。ジェームズ・キャメロン監督の真骨頂とも言えるアクションは、90年代特有のスケールと豪快さも相まって見応え十分。加えて、シュワルツェネッガーとジェイミー・リー・カーティスによるコメディ要素も絶妙で、大満足のエンターテインメント作品に仕上がっています。
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