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映画『007/私を愛したスパイ』解説&感想 派手なアクションが楽しめる第10作

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どうも、たきじです。

 

今回は1977年公開の英米合作映画『007/私を愛したスパイ』の解説&感想です。007シリーズとしては、前作『007/黄金銃を持つ男』に続く第10作です。

 

 

↓ 前作の解説&感想はこちら

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作品情報

タイトル:007/私を愛したスパイ

原題  :The Spy Who Loved Me

製作年 :1977年

製作国 :イギリス、アメリカ

監督  :ルイス・ギルバート

出演  :ロジャー・ムーア
     バーバラ・バック
     クルト・ユルゲンス
     リチャード・キール
     キャロライン・マンロー
     バーナード・リー
     デスモンド・リュウェリン
     ロイス・マクスウェル

 上映時間:125分

 

解説&感想(ネタバレあり)

イギリス、ソ連両国の原子力潜水艦が消息を断ち、イギリスのスパイのジェームズ・ボンドが調査に当たりますが、ソ連の女スパイのアニヤと鉢合わせします。両国のスパイ同士で競り合いながら、そしてやがては協力しながら真相を追うという展開はなかなか面白いです(アニヤが本作のメインのボンドガール)。


しかし、アニヤはソ連一番の諜報部員という設定のはずが、彼女の行動からは一流という雰囲気がほとんど感じられないのは残念なところ。物語が進むほど、ほとんど添え物のようになってしまいます。最後は敵に捕まり、無駄にセクシーな衣装になったりします(いや無駄ではないか笑)。

 


まあ、それはいいとして、本作の一番の見どころはこれまでにないくらいに派手になったアクションシーンでしょう。


プレタイトル・シークエンスでは、『女王陛下の007』以来のスキーアクションを見せてくれます。このシークエンスのクライマックスではスキーで崖からジャンプしてパラシュートを開くまでをワンカットで見せます。このような大規模なスタントはシリーズで初めてではないでしょうか。パラシュートが開いた瞬間にテーマ曲が流れる演出も効いていますし、パラシュートのユニオンジャックがまたニヤリとさせてくれます。


本編中のカーチェイスもこれまでより派手さを増している印象です。爆薬の積まれたサイドカーの爆発はダイナミックですし、ボンドカーに並走する形で敵のヘリコプターが飛ぶショットも迫力がありました。


本作のボンドカーはロータス・エスプリ。後ろにセメントを噴射したり、水中で潜水艇になったり、ミサイルを発射したりと、ギミックも豊富です。ビーチに上陸するシーンはコミカルになりすぎてあまり好きではないですが。


集団での派手な銃撃戦が行われるクライマックスは『007は二度死ぬ』を思い起こさせます。監督が同じルイス・ギルバートであることもあってか、本作は『二度死ぬ』とストーリー構成が似ていますね。


『二度死ぬ』では、アメリカとソ連の宇宙船が、それぞれ悪役によって乗員もろとも捕捉されますが、本作ではイギリスとソ連の原子力潜水艦が同じように捕捉されます。また、クライマックスでは、悪役に捉えられていた乗員を解放して共に戦います。

 


本作の悪役はストロンバーグという海洋学者ですが、『二度死ぬ』を始め初期作品で何度も登場したボンドの宿敵ブロフェルドに置き換えることもできそうなキャラクターです。権利関係の大人の事情で、この頃はブロフェルドを映画に出せなかったわけですけど。


007シリーズでルイス・ギルバートが監督を務めたのは、第10作の本作の他に第5作『007は二度死ぬ』と第11作『ムーンレイカー』がありますが、両作はシリーズの中でもかなり荒唐無稽な作品でした。これらに比べると、本作は荒唐無稽さが比較的抑えられている印象です。

 

スケール感のある派手な演出という監督の持ち味は出しつつ、荒唐無稽さが抑えられていて、シリアス寄りの作風の方が好きな私としては良かったです。


悪役によって送り込まれる殺し屋のジョーズは、漫画的なキャラクターではありますが、強烈な印象を残します。何をやっても死ぬことなく、どこまでも追いかけてくるのが怖いですね。登場作品で死なず、作品をまたいで追いかけてくる刺客は彼が初めてでしょう。


こういうキャラクターを見ると、まるでターミネーターのよう、と形容したくなりますが、『ターミネーター』の公開は本作の8年後ということになります。

 

最後に

今回は映画『007/私を愛したスパイ』の解説&感想でした。大満足というわけではないですが、これまでにないくらいに派手になったアクションシーンが楽しい作品です。ルイス・ギルバート監督にしては荒唐無稽さが抑えられているのも個人的には好感でした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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