どうも、たきじです。
今回は、映画『カールじいさんの空飛ぶ家』の解説&感想です。
作品情報
タイトル:カールじいさんの空飛ぶ家
原題 :Up
製作年 :2009年
製作国 :アメリカ
監督 :ピート・ドクター
ボブ・ピーターソン
声の出演:エドワード・アズナー
ジョーダン・ナガイ
ピート・ドクター
ボブ・ピーターソン
クリストファー・プラマー
エリザベス・ドクター
上映時間:96分
解説&感想(ネタバレあり)
本作は、主人公のカールじいさんが幼い頃から始まります。カールは、自分と同じく冒険好きの少女エリーと出会い、意気投合します。そんな2人が大人になり、結婚し、パラダイス・フォールという滝に行くという夢を抱きながらも、その夢を叶えられぬまま死別するまでを描いたモンタージュは、公開当時話題となりました。確かYouTubeで公開されていましたっけ。
子宝に恵まれず、度重なる出費で夢も叶えられず、それでも2人幸せに暮らした日々を描いたこのモンタージュは感動的。なおかつ、カールじいさんという人物の背景を簡潔かつ丁寧に描いているので、物語の導入としても完璧です。物語が動き出すきっかけとなる郵便受けをしっかり印象付けているのも見事です(余談ですが、このモンタージュが好きな方は、短編映画『つみきのいえ』もおすすめです)。
さて、本作はそんなカールじいさんが、エリーと果たせなかった夢を追い、パラダイス・フォールを目指して旅に出る物語。長年エリーと暮らした家に、無数の風船をくくりつけ、気球のように家ごと飛び立つという、何とも夢のあるアドベンチャーです。
飛行船を絡めた空中アクションや、おじいさん同士のコミカルなアクション、言葉を話す犬達のユニークなキャラクターなど、子供から大人まで楽しめる要素が満載です。
また、家が雷雲の中に入っていくシーンや、空中で繰り広げられるスリリングなアクションは『天空の城ラピュタ』を思わせますし、飛行船を絡めたアクションの中で、ラッセルがホースに捕まってかろうじて空中にぶら下がるシーンなんかは『魔女の宅急便』を思わせますね。スタジオジブリへのオマージュでしょうか。
さて、エリーとの思い出に囚われていたカールじいさんは、冒険を通じたラッセルとの触れ合いによって、残りの新しい人生を受け入れていきます。その過程が本作のドラマ性の核になりますが、ピクサーの作品にしては、ドラマはやや平坦な印象です。緻密に作り込まれた深みのある脚本というよりは、どちらかと言えば、あっさりした感動作という感じですね。
最後に、マイケル・ジアッチーノによるテーマ曲も本作を引き立てていますね(アカデミー作曲賞受賞)。風船で浮かぶ家の背景に流れる爽やかな音楽は、映画『八十日間世界一周』を思わせます。同作の気球で旅をする有名なシーンは本作のイメージとも共通しますから、音楽の参考にしたのかもしれませんね。ちなみに同作の音楽を担当したヴィクター・ヤングも同作でアカデミー作曲賞を受賞しています。
最後に
今回は、映画『カールじいさんの空飛ぶ家』の解説&感想でした。ピクサー作品にしてはドラマに深みが足りない気がしますが、子供から大人まで楽しめる夢のあるアドベンチャーで、あっさり爽やかな感動作でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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