どうも、たきじです。
今回は2006年公開のアメリカ映画『ミッション:インポッシブル3』の解説&感想です。大ヒットスパイアクションシリーズの第3作です。
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作品情報
タイトル:ミッション:インポッシブル3
原題 :Mission: Impossible III
製作年 :2006年
製作国 :アメリカ
監督 :J・J・エイブラムス
出演 :トム・クルーズ
フィリップ・シーモア・ホフマン
ヴィング・レイムス
ビリー・クラダップ
ミシェル・モナハン
サイモン・ペッグ
ジョナサン・リース=マイヤーズ
ケリー・ラッセル
マギー・Q
ローレンス・フィッシュバーン
上映時間:126分
解説&感想(ネタバレあり)
本シリーズは5作目までは毎回監督が異なります。前作はジョン・ウー監督のアクの強い演出で個性的な作風になっていましたが、本作では監督がJ・J・エイブラムスへと変わり、随分と小洒落た雰囲気にまとまった印象です。
前作が公開された2000年以降、2002年に『ボーン・アイデンティティー』、2004年に『ボーン・スプレマシー』が公開されるなど、スパイ映画にある種の革命を起こしたボーン・シリーズが始まっています。本作でIMFの内部事情や、イーサンと組織との絡みが描かれたり、時に手ブレするカメラだったりは、ボーン・シリーズを意識した部分もあるのかもしれません。
本作は『ボーン・スプレマシー』や『ボーン・アルティメイタム』には及ばないものの、十分に楽しめる作品ではあります。
序盤から、ファリスの救出作戦での派手なアクションはなかなかエキサイティングです。特に最後のヘリコプターでのチェイスシーン。行く手を阻む風力発電のプロペラ、ファリスの頭に埋め込まれた爆弾、敵のミサイル攻撃、ヘリから落ちそうになる仲間。アクションシーンの緊張感を盛り上げる演出の畳みかけがたまりません。
最も素晴らしいのはバチカンでのデイヴィアン捕獲作戦のシークエンス。綿密な計画、テクノロジーを駆使したスパイアイテム、チームメンバーの連携、それらが合わさって鮮やかにミッションを遂行する様子が楽しいです。それぞれのキャラクターが並行して動き、リアルタイムで進行する臨場感とスリルに酔いしれることができます。こういうシークエンスは、本シリーズの大きな魅力でしょう。
序盤や中盤でこうした素晴らしいシークエンスがある一方で、クライマックスは物足りません。スケール感のないこじんまりしたアクションで終わってしまうのが残念です。西塘をイーサンがただ疾走するだけのシーンが、クライマックスで唯一の大きなアクションと言えるかも。だからこのカット、やたら長いのか?(笑)
悪役のデイヴィアンの最期も、格闘の末に車にはねられるというあまりにあっけないもの。私は、血だらけのデイヴィアンが現れるのを最後まで待っていましたよ(笑)。
一方で、デイヴィアン役にフィリップ・シーモア・ホフマンをキャスティングしたのは大正解ですね。どんな役柄もこなす名優ですが、彼のキャリア初期の『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』の時点で、憎たらしい役がハマることは証明済みです。彼の出演が、デイヴィアンというキャラクターの魅力、ひいては本作の魅力を高めていることは間違い無いでしょう。
さて、クライマックスの不満点をもう一つだけ挙げるとすれば、イーサンの頭の中に埋め込まれた爆弾の処理。イーサンの身体に電気を流して爆弾を破壊し、意識不明なったイーサンは救急措置で蘇生させる、なんてのは荒唐無稽が過ぎるでしょう。
ストーリーに関しても少し苦言を呈するとすれば、イーサンが結婚するという設定はいかがなものでしょうか。ラビットフットの奪取という目的もあるにせよ、拉致された妻を救うというイーサンの私情が主題になってしまうと、"ミッション"という性質は薄れてしまうので、そこは少しモヤモヤしました。
最後に
今回は映画『ミッション:インポッシブル3』の解説&感想でした。ストーリーやクライマックスにやや不満は残るものの、要所要所に素晴らしいシーンも見られ、十分に楽しめる作品でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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