どうも、たきじです。
今回は1996年公開のアメリカ映画『ミッション:インポッシブル』の解説&感想です。大ヒットスパイアクションシリーズの第1作です。
作品情報
タイトル:ミッション:インポッシブル
原題 :Mission: Impossible
製作年 :1996年
製作国 :アメリカ
監督 :ブライアン・デ・パルマ
出演 :トム・クルーズ
ジョン・ヴォイト
エマニュエル・ベアール
ヘンリー・ツェニー
ジャン・レノ
ヴィング・レイムス
クリスティン・スコット・トーマス
ヴァネッサ・レッドグレイヴ
エミリオ・エステベス
上映時間:110分
解説&感想(ネタバレあり)
本作は、日本では『スパイ大作戦』(1966〜1973年)、『新スパイ大作戦』(1988〜1990年)の邦題で放送されたTVシリーズ"Mission: Impossible"の映画版。一応、TV版の続編という位置付けで世界観を共有しているということです。
指令がカセットテープで再生され、自動的に消滅するというのはTV版を踏襲したものですし、あの有名なテーマ曲もTV版の流用です。
本作でジョン・ヴォイトが演じたジム・フェルプスはTV版のリーダー。映画冒頭で彼が指令を受けることで、TV版から映画版へのつなぎになっているのは上手いですね。一方、ラストシーンでは同様のシチュエーションでトム・クルーズ演じるイーサン・ハントに指令のカセットテープが渡されることで、彼が再び任務にあたることが示唆され、映画の余韻を残します(結果的に、これは続編へのつなぎに)。
さて、TV版でリーダーだったジムですが、本作ではIMFを裏切る悪役になっています。これはなかなか大胆なストーリーですよね。実際、TV版でジムを演じたピーター・グレイブスを始め、TV版の関係者には本作に否定的だった人が少なくないようです。
ジムの扱いの是非はさておき、私は本作のストーリーを肯定的に見ています。チームが全滅し、当局から裏切り者と疑われたイーサン。当局を出し抜きながら、うまく立ち回って真の裏切り者を探します。「追われながら追う」というサスペンスの王道ですね。仲間と行動しつつも、本当に信用していいのか怪しい感じも緊張感があって面白いところです。
主軸はイーサンに置きつつも、仲間と協力し、チームで動くことは本シリーズの特徴ですね。スパイ映画シリーズの代表格である007シリーズは、ジェームズ・ボンドの個人プレーがほとんどであることとは対照的です。オープニングのミッションは失敗に終わるものの、巧みなチームプレーにわくわくさせられました。
スパイ映画にはつきもののガジェット類は本作でも登場。超小型カメラ付きのメガネや、折り畳むことで爆発するガムなどが活躍します。荒唐無稽なガジェットが登場することの多い007と比べると、割と現実路線のガジェットと言えます。
一方で、精巧なマスクによって他人に変装するとか、CIA本部の内部のセキュリティとかはやや現実離れしている感があります。ただし、これらは映画的ハッタリとして必要なものでしょう。
CIAから本物のNOCリストを盗むために、厳重なセキュリティの部屋に天井のダクトから侵入するシーンは、本作で最も有名なシーン。センサーで検知されている温度、圧力、音というファクターに加え、上でイーサンの体を支えるクリーガー、部屋に戻ろうとしているCIAの技術官の状況がさらに緊張感を演出します。最後に落ちたナイフが机に突き刺さるのもいいですね。
クライマックスでは、味方(イーサンとルーサー)、敵(ジム、クレア、クリーガー)、マックスの一味、CIAの四者を、列車内でうまく動かしてストーリーを展開させています。
そして、イーサンが真相を暴き、CIAの誤解も解けたところでアクションに突入。高速鉄道の外での、スピード感と緊張感の極まるアクションは素晴らしいです。ガムの爆弾の伏線も効いていますし、ここでもテーマ曲が最高の仕事ぶり。ヘリコプターのプロペラがイーサンの目の前ギリギリで止まるのもいい演出です。
いちいち007と比較して悪いですが、同時期の『ゴールデンアイ』や『トゥモロー・ネバー・ダイ』と比較しても、アクションシーンの出来栄えは圧倒的に本作の方が上でした。
最後に
今回は映画『ミッション:インポッシブル』の解説&感想でした。サスペンスフルなストーリーと、スピード感と緊張感溢れるアクションが合わさった、スパイアクション映画の良作です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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