どうも、Takijiです。
今回は映画『運命じゃない人』の感想です。トリッキーな脚本が光る、内田けんじ監督の鮮烈なデビュー作です。
作品情報
タイトル:運命じゃない人
製作年 :2005年
製作国 :日本
監督 :内田けんじ
出演 :中村靖日
霧島れいか
山中聡
山下規介
板谷由夏
上映時間:98分
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感想(ややネタバレあり)
本作ほど、あらすじを説明しにくい映画はないかもしれません。主要な登場人物は、宮田武(中村靖日)、桑田真紀(霧島れいか)、神田勇介(山中聡)、浅井志信(山下規介)、倉田あゆみ(板谷由夏)の5人。本作は、彼らが絡み合う一日の出来事を、宮田、神田、浅井の3人の視点で描きます。
最初は宮田目線で、宮田と真紀のぎこちないロマンスを描いた短編映画のような装い。なんということなく一つの結末を迎えるこの物語と同じ時間軸を、神田目線、浅井目線で、改めて見せることで、様々な真実が明らかになっていきます。この仕掛けはあまりに見事!
実はあの時トイレに、クローゼットに、ベッドの下に、という面白さや、裏で繰り広げられていた"札束"を巡るドタバタが最高に楽しいです。
浅井目線の物語で、ベッドの下から覗いた宮田の足の動きとか、浅井とあゆみが車で帰る途中に、道路で小躍りする宮田がさりげなくフレームインするとか、ちょっとした演出も面白いです。
映画の最初と最後を真紀のモノローグにしていて、これがまた綺麗にまとまっています。そして満を持して、宮田が同僚にマンションの部屋を貸す話の伏線回収で終幕。ニヤリとさせられる気持ちのいいラストでした。
本作は内田けんじ監督のデビュー作にあたります(自主映画除く)。ミニシアター系の小作品ながら、本当に素晴らしい脚本で大いに楽しませてくれました。
最後に
今回は映画『運命じゃない人』の感想でした。その後、内田けんじ監督は『アフタースクール』、『鍵泥棒のメソッド』と、期待をさらに上回る素晴らしい作品を撮っていますので、まだ見ていない方はこちらもぜひご覧下さい!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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