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映画『ジュラシック・ワールド』解説&感想 娯楽大作として見どころ十分

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どうも、たきじです。

 

今回は2015年公開のアメリカ映画『ジュラシック・ワールド』の解説&感想です。1993年の『ジュラシック・パーク』に始まるシリーズの第4作であり、『ジュラシック・ワールド』三部作の第1作にあたります。公開当時、世界興行収入が歴代3位という大ヒット作です。

 

 

↓ 過去作の解説&感想はこちら

 

作品情報

タイトル:ジュラシック・ワールド

原題  :Jurassic World

製作年 :2015年

製作国 :アメリカ

監督  :コリン・トレヴォロウ

出演  :クリス・プラット

     ブライス・ダラス・ハワード

     ヴィンセント・ドノフリオ

     タイ・シンプキンス

     ニック・ロビンソン

     オマール・シー

     B・D・ウォン

     イルファーン・カーン

 上映時間:125分

 

解説&感想(ネタバレあり)

第1作を踏襲したストーリー

前二作は無理やりストーリーを作って製作した続編という感じで、正直いまいちな出来でした。それに対して本作は、第1作のような歴史に残る名作とまでは言えなくとも(興行収入は歴史に残るものですが)、娯楽大作としての見どころは十分な作品でした。


本作の公開は『ジュラシック・パーク』の公開から22年後、前作の『ジュラシック・パークIII』の公開から数えても14年後ですから、映像表現の自由度は当然上がっています。それも本作の成功要因の一つでしょう。


もう一つ、本作の成功要因として忘れてはならないのがストーリーです。本作は、第1作の22年後という時間的な連続性を持ちつつも、第1作のストーリーを踏襲したかのようなストーリーになっています。


恐竜のテーマパークを運営する者(第1作のハモンド/本作のクレア)がいて、その親類の子供(孫/甥)がテーマパークを訪れ(弟の方は恐竜大好き)、やがてテーマパークのトラブルで子供達が危険に晒され、恐竜を熟知した主人公(グラント博士/オーウェン)が彼らを守る。裏では悪巧みする者も(ネドリー/ホスキンス)。


そんなストーリーに、本作のオリジナル要素である、遺伝子操作で作られたインドミナス・レックスや、飼い慣らされたヴェロキラプトル達が加わり、エキサイティングなストーリーを展開しています。常に先の展開が楽しみで、ワクワクしながら映画を観ることができました。

 


ツッコミどころは多い

とは言いつつ、本作が手放しで賞賛できるようなものだったかというと、そうでもないのが正直なところ。


まず、本作は結構ツッコミどころというか、雑なところが多いんですよね。例えば、オーウェンとクレアが子供達を探しに向かう場面。危険に晒された子供達を一刻も早く救助しなければならない状況のはずが、死にかけたアパトサウルスに寄り添ってもたもたしています。このシーンは、恐竜を展示物としか見ていなかったクレアの心変わりのきっかけになるシーンであることは分かります。ただ、それを入れたいがために、自然なストーリーの流れを乱しています。


子供達がジープを修理するという展開もどうでしょう。お祖父さんの車を修理した経験があるという唐突な設定には苦笑い。こういうのをご都合主義というのです。


テーマパークが翼竜の襲撃でパニックに陥るシーン(まるでヒッチコックの『』)では、オーウェンのピンチをクレアが救って、2人は熱烈なキス!これには「はぁ?」という感じでした(笑)。まだ翼竜飛び回っているのに、キスしとる場合か!


というか、この2人が惹かれ合うことに全く説得力がないと思うのは私だけでしょうか?恐竜に敬意を持って接するオーウェンと、展示物としか見ないクレアって、価値観が完全にずれていますよね。最初に2人が話すシーンも、"お互い好きだけど素直になれない2人"というよりは、"根本的に合わない2人"にしか見えませんでした。


それから、本作はやたらとキャラクターがステレオタイプなのも残念なところ。よく見る悪役軍人的なキャラクターのホスキンスなんかもそうですが、最も典型的なのはクレアでしょう。上にも述べたように、恐竜は展示物でしかなく、訪ねてきた甥っ子達も疎かにして、とにかくビジネスのことしか頭にない女。


冒頭から"嫌な女"感が強いので、てっきり恐竜に食べられるキャラかと思いきや、まさかのヒロインでした(笑)。ストーリーが進むにつれて、クレアの肌の露出が徐々に増えてセクシーになっていくのは狙ってやってますよね。ちょっと笑ってしまいました。

 


ティラノサウルスに大満足!

さて、そういう気になるところはいろいろあるんですが、やはりインドミナスとのラストバトルは全てを吹き飛ばす興奮がありました。


飼い慣らされたラプトルとの共闘というのもいいのですが、極め付きはやはりティラノサウルスでしょう!クレアがパドック9へと向かう時点で「ティラノ来るか?」とドキドキしたのですが、クレアが発煙筒に点火した瞬間は大興奮でした。


発煙筒と言えば、第1作で初めてティラノサウルスが登場するシーンで、ティラノサウルスを誘導するのに使われました。本作でも同じように発煙筒に導かれるように動き出すティラノサウルス。テーマ曲のモチーフが流れ、ティラノサウルスはゲートを出て走り出します。第1作へのオマージュが多い本作ですが、これ以上のオマージュはないでしょう!


私がこのシーンに興奮した理由はもう一つ。前作『ジュラシック・パークIII』では、映画序盤でティラノサウルスがスピノサウルスにやられてしまうシーンがありました。スピノサウルスの強さを見せる為の噛ませ犬に使われてしまったわけです。前作の感想で述べましたが、私はこれが大いに不服だったのです。


翻って本作では、ティラノサウルスは最後の切り札として勇壮に登場するわけで、前作の汚名を返上する活躍を見せるのです。これはティラノ推しの私にとっては大満足!ツッコミどころが多いとか、キャラクターがステレオタイプだとか、そんなことはもうどうでも良くなってしまいました(笑)


最後に、湖まで追い詰められたインドミナスは、水中から現れたモササウルスにガブリとやられ水中に消えます。このシーンも第1作でラプトルがティラノサウルスに食われるラストを彷彿とさせます。これもオマージュの一つでしょうか。

 


第1作へのオマージュ

上でも触れましたが、本作は第1作へのオマージュがとても多いです。ジュラシック・パークのビジターセンターの廃墟で、第1作のラストシーンの骨格標本や横断幕を松明として使うなんて、ニクい演出です。これに続くシーンでは、暗視ゴーグルやジープも登場します。


また、ガリミムスの群れが疾走するシーンは、画面の構図が第1作と似ていますよね。第1作ではグラント博士と子供達がガリミムスと並走しますが、本作では観光客を乗せた車が並走していました。


それから、クレアが着ている白い服は、第1作でハモンドが着ていた服をモチーフにしているのでしょう。上でも述べたように、本作のクレアは、第1作のハモンドに相当するキャラクターですからね。


個人的に一つ残念なのは、第1作でグラント博士達が恐竜達を初めて目にしたシーンのように、登場人物が恐竜を目にして感動するシーンが無いこと。第1作におけるこのシーンは、映像表現の革新性も相まって、映画を見る我々もグラント博士達と一緒に感動できる、記憶に残るシーンでした。


もちろん、本作で描かれた年代では、もはや恐竜は珍しいものでなく、動物園で象を見るようなものだという説明はありました。でも、動物好きの子供が象のテーマパークで象の群れを目の当たりにしたら、感動するでしょう。一応、ジャイロスフィアで恐竜の群れを見た時に少しそれっぽいシーンはありましたが、タイミングがかなり遅いですし、演出も中途半端でした。そこは少し残念でしたね。

 

最後に

今回は映画『ジュラシック・ワールド』解説&感想でした。ツッコミどころは多いですが、娯楽大作として見どころ十分の作品に仕上がっていました。ただ、本作の成功要因の一つが第1作を踏襲した原点回帰的なストーリーにあるとすれば、この後の続編は如何に?

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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