どうも、たきじです。
今回は映画『ジュラシック・パークIII』の感想です。本作は、1997年の『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』に続くシリーズ第3作。前作まで監督を務めたスティーヴン・スピルバーグは製作総指揮に回り、本作ではジョー・ジョンストンが監督を務めています。
↓ 過去作の解説&感想はこちら
作品情報
タイトル:ジュラシック・パークIII
原題 :Jurassic Park III
製作年 :2001年
製作国 :アメリカ
監督 :ジョー・ジョンストン
出演 :サム・ニール
ウィリアム・H・メイシー
ティア・レオーニ
アレッサンドロ・ニヴォラ
トレヴァー・モーガン
ローラ・ダーン
上映時間:94分
感想(ネタバレあり)
本作は、随分とご都合主義的な作品になっています。意図的にご都合主義的にストーリーを展開して、観客を楽しませる作品も存在しますが、本作はそれにあたりません。
登場するキャラクターの設定はあまりに安直。「今回はティラノサウルスより強いスピノサウルスがメインを張ります。怖いでしょ」、「今回のラプトルは"言葉"でコミュニケーションを取って連携してきます。怖いでしょ」みたいな。
ティラノサウルスより強くて泳ぎもできるスピノサウルスを主役にして盛り上げたかったのは分かるんです。でも、ティラノサウルスは強いだけでなく、ビジュアルがめちゃかっこいいわけですよ。おまけに人気俳優のように高いギャラは取らない。そんなスーパースターをあっさり降板させるなんてもったいない(笑)
それに登場人物も恐竜達も、映画的に都合のいいように動かされてる感が強いです。前作でもそれは感じられましたが、本作はさらに極まっています。
前作のジュリアン・ムーアがそうであったように、本作ではティア・レオーニ演じるアマンダがやたらと大声を出してみんなを危険に晒します。グラント博士(サム・ニール)の助手のビリー(アレッサンドロ・ニヴォラ)もラプトルの卵を持ち帰ろうとするという暴挙に出ます。誰がどう見てもやばいことを専門家がやってしまうのです。このようにキャラクターを強引に動かして緊張感を作ろうとしても、ご都合主義が鼻についてしまいます。
他にも、何の手がかりもなく歩いているだけで、たまたま森の中でベンの遺体に遭遇したり。特別なサバイバルの素養があるわけでもないエリック(トレヴァー・モーガン)が一人で2ヶ月間生き延びていたり。
それから、ラプトルが襲ってくることに対してはしっかり理由付けしているくせに、スピノサウルスがやたらと追いかけてくる理由は特に示されません。第1作のティラノサウルスやラプトルは、目の前に現れた獲物を襲っている感じでしたけどね。本作のスピノサウルスは、人間に何か恨みでもあるかのように執拗に追いかけてきていますよね(笑)
SFにリアリティを求めすぎるのは良くないですし、リアリティから離れたところに映画的な興奮は生まれるものでしょう。しかし、本作の場合、ご都合主義や突飛さが際立ってしまっています。
とは言え、見る価値のない退屈な映画と切り捨てる気はないです。例えば、プテラノドンとの一連の闘いは、なかなかエキサイティングな見どころの一つでしょう。深い霧の中で老朽化した橋を渡る緊張感の中、目の前にプテラノドンが姿を現すシーンは素晴らしかったです。
スーパーヒーローでもないビリーがパラグライダーでエリックを助けるのはやはりご都合主義的で、無茶するなよwって見てましたが、なんだかんだこういう自己犠牲的なシーンは熱くなりますよね。その後ビリーはプテラノドンにめちゃ突かれながら川に消えていってかわいそうでしたけど。でも、最後にはしっかり救助されていてホッとしましたよ。
ビリーがグラント博士に帽子を手渡すラストはどうでしょうね。本編中であの帽子に特別フォーカスされてなかったので、少し唐突な印象も受けました。
これがインディ・ジョーンズなら、彼が帽子を被ったところでジョン・ウィリアムズのテーマ曲が流れて、最高に盛り上がるエンディングになるんでしょうけどね。
最後に
今回は映画『ジュラシック・パークIII』の感想でした。前作同様、第1作には遠く及ばないですし、ご都合主義が目立つ作品ではありますが、94分というコンパクトな上映時間も相まって、退屈することなくそれなりに楽しめる作品ではありました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
多趣味を活かしていろいろ発信しておりますので、興味のあるカテゴリーがございましたら他の記事ものぞいていただけると嬉しいです!
はてなブログの方は、読者登録もお願いします!
★シリーズ作品の解説&感想
↓ 他の映画の解説&感想もぜひご覧ください!