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映画『STAND BY ME ドラえもん』解説&感想 感動エピソードを集めて再構築された3DCGのドラえもん

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どうも、たきじです。

 

今回は、2014年公開のアニメ映画『STAND BY ME ドラえもん』の解説&感想です。

 

 

作品情報

タイトル:STAND BY ME ドラえもん

製作年 :2014年

製作国 :日本

監督  :八木竜一
     山崎貴

声の出演:水田わさび
     大原めぐみ
     かかずゆみ
     木村昴
     関智一
     妻夫木聡

上映時間:95分

解説&感想(ネタバレあり)

アニメ『ドラえもん』の劇場版シリーズはほぼ毎年公開されていますが、本作は同シリーズの作品ではなく、3DCGで描かれる特別な作品となっています。通常のシリーズ作品は、のび太達が非日常の大冒険を繰り広げるファンタジー作品ですが、本作が描くのはドラえもん世界での日常。原作漫画の7つのエピソードを元に、1本の映画としてストーリーを再構築しています。


7つのエピソードは、ドラえもんが未来からやってくる原作第1話「未来の国からはるばると」であったり、過去に短編映画にもなっている「のび太の結婚前夜」、「さようならドラえもん」、「帰ってきたドラえもん」であったりと、ドラえもん好きなら誰もが知る有名エピソードです。


それらをごく自然に1つのストーリーにまとめた努力は感じられますが、どうしてもひとつひとつのエピソードが駆け足で、軽くなってしまうのは惜しいところ。


特にそれを感じるのは、映画の終盤。ドラえもんが未来に帰ることになる「さようならドラえもん」のエピソードが描かれた後、間髪入れずに、ドラえもんが未来から帰ってくる「帰ってきたドラえもん」のエピソードが描かれます。


のび太とドラえもんの感動の別れの直後にドラえもんが帰ってくるので、別れの重み、感動の余韻が随分と変わってしまいます。しかもどちらも10分程度でサラッと描かれますからね。どちらも好きなエピソードだけに、少々もったいなく感じてしまいました。

 


「帰ってきたドラえもん」なんて、すごく秀逸な物語だと思うんですよね。


ジャイアンやスネ夫にエイプリルフールの嘘で騙されて傷ついたのび太は、ドラえもんが残した箱(その時にのび太に一番必要な道具が転送されてくる)を開けます。箱から出てきたのは「ウソ800」。喋ったことがすべて嘘になるという秘密道具です。


エイプリルフールの嘘の仕返しとしてこの道具が出てくるというのは説得力があります。しかし、実際にはこの時ののび太に本当に必要だったのは仕返しではなくドラえもんという存在。のび太が「ドラえもんは帰ってこないんだ」と呟いたことで、それが嘘となり、ドラえもんが帰ってくるわけです。この秘密道具が出てきた本当の意味は、実はそこにあったという仕掛けにはうならされます。


「ちっともうれしくない」「これからもずっとドラえもんと一緒に暮らさない」と、泣きながら"嘘"を言うのび太の台詞も素晴らしいですね。のび太にしてはウィットが利きすぎではありますが。


この感動のラストも、エンディング曲の『ひまわりの約束』(秦基博)も最高なのですが、エンドロールで流れる映像はひどい!


ここで流れるのは、キャラクター達が俳優として演じているかのように描かれるフェイクの"NGシーン集"。こうしたNGシーン集自体は悪くないですよ。でも、これは完全に笑いを狙った映像であり、ムードぶちこわしじゃないですか?感動のシーンからのエンディングで、感動的な曲をバックに流す映像ではないですよ。余韻もなにもあったものじゃないですね。


ピクサーのエンディングみたいにやりたかったんでしょうけど、それならラストシーンはもっとユーモラスなシーンにして、エンディング曲はもっと明るい曲にすべきですよ、絶対。

 


何となく文句が多くなっていますが、私は本作を全然嫌いじゃないですよ。感動的なエピソードを集めているのでさすがに何度も泣かされましたし。ただ、"泣ける"を前面に出した公開時のプロモーションは嫌いでした(「ドラ泣き」って…)。


さて、3DCGで描かれた映像面については、見どころも多いですね。タケコプターで夜の街や未来の街を飛び回るシーンはすばらしいです。特に後者は何度も見返してしまいました。このシーンはピクサーのような大手スタジオの表現力にも引けを取らないクオリティを感じました(のび太が大人になった時代にしては未来が進歩し過ぎなのは突っ込んではいけないところですよね笑)。


一方で、キャラクターの表情の動きなんかは少し不自然に感じてしまいましたね。漫画キャラクターを動かすのは難しさがあるのかもしれませんが。

 

最後に

今回は、映画『STAND BY ME ドラえもん』の解説&感想でした。いくつかの不満点はあるものの、感動的なエピソードを集めているたけあって何度も感情を揺さぶられる作品でした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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