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映画『007/死ぬのは奴らだ』解説&感想 3代目ジェームズ・ボンド登場の第8作

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どうも、たきじです。

 

今回は1973年公開の英米合作映画『007/死ぬのは奴らだ』の解説&感想です。007シリーズとしては、前作『007/ダイヤモンドは永遠に』に続く第8作です。

 

 

↓ 前作の解説&感想はこちら

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作品情報

タイトル:007/死ぬのは奴らだ

原題  :Live And Let Die

製作年 :1973年

製作国 :イギリス、アメリカ

監督  :ガイ・ハミルトン

出演  :ロジャー・ムーア
     ヤフェット・コットー
     ジェーン・シーモア
     グロリア・ヘンドリー
     ジェフリー・ホールダー
     ジュリアス・W・ハリス
     クリフトン・ジェームズ
     デヴィッド・ヘディソン
     バーナード・リー
     ロイス・マクスウェル

 上映時間:121分

 

解説&感想(ネタバレあり)

本作は、3代目ジェームズ・ボンドに就任したロジャー・ムーア主演の第1作となります。007の第6作『女王陛下の007』でジョージ・レーゼンビーを挟んではいるものの、ここまで計6作でボンドを演じたショーン・コネリーのイメージは強く、その中でボンド役を引き受けるというのは相当の覚悟が必要だったろうと想像してしまいます。


ショーン・コネリーのボンドがワイルドで男らしいイメージなら、ロジャー・ムーアのボンドはエレガントで洗練されたイメージ。ショーン・コネリーとは違った演じ方で、独自のボンドを演じています。


また、コネリー=ボンドの外見の特徴の一つであった胸毛(『007は二度死ぬ』では作中の台詞でも言及されていた)は、ムーア=ボンドにはありませんし、コネリー=ボンドが飲む酒の代表格であったマティーニも、ムーア=ボンドはあまり飲みません。


このような、外見やキャラクター設定においても、ショーン・コネリーとの差別化に腐心したことがうかがえます。


一方で変わらないのは女好きなボンド像。本作でも3人の女性と関係を持っています。


本作のメインのボンドガールはジェーン・シーモア演じるソリテール。タロット占いで未来予知する能力を持ったソリテールは、出会ってすぐにボンドにアプローチされます。その後、ソリテールが占うたびに"THE LOVERS(恋人たち)"のカードが出るのには笑ってしまいました。ちょっと笑かしに来てますよね(笑)。

 


敵はボンドを殺すチャンスが何度もありながら、何度も殺し損ねますが、これも終盤は笑ってしまいました。


なかなか撃たなかったり、部屋に蛇を放って殺そうとしたり、スカイダイビングで殺そうとしたり、ワニに食わせようとしたり、サメに食わせようとしたり…。終いには、ボンドに「もっと簡単に済むのに」なんて言われてましたね(笑)。どれだけ動物に殺させたいのよ!


逆に、明らかにコメディリリーフを狙った、ペッパー保安官のシークエンスは全く笑えません。ボンドと敵がボートでチェイスするこのシークエンスは、コメディリリーフのみならず、アクションとしても見せ場であるはず。


しかしながら、このシークエンスでは突然登場するペッパー保安官の視点で描かれるので、ストーリーが突然中断された印象を受けます。本作の主人公はジェームズ・ボンドであり、基本的にボンドの主観で物語が進行します。にもかかわらず、ここでは突然、脇役の視点に切り替わるのです。


これでは、アクションに乗れるはずもありません。しかもそれが10分以上も続き、イライラ。このシークエンスだけで映画の満足度が下がるほどにうんざりしてしまいました。

 


一方で、良かったのは、ジャズ葬の陰でエージェントが殺害されるシーン。ジャズ葬は、ブラスバンドがジャズを演奏しながら遺族と共に行進して死者を弔うという、ニューオリンズ伝統の葬送。異様な空気感の中でエージェントが殺害されて棺に納められ、トランペットの音色を合図にバンドの音楽が明るく変化します(通常は棺を墓地に埋葬した後に明るく変化する)。


参列者全員がグルであるということや、エージェントを殺害した途端に皆が明るく踊り出すという様子が何とも不気味です。2度目のシーンでは殺害の様子は映さず、トランペットの音色で殺害が行われたことを示唆するという演出も良かったです。


それから、本作に登場するガジェット。本作はQが登場しないレアな作品ですが、ガジェットとしては超強力な磁石になる腕時計がメインとして登場します。個人的には、荒唐無稽なガジェットがごちゃごちゃ出てくるよりは、本作のように少数のガジェットにフォーカスした方が好きです。


最後に、Mr.ビッグの右腕として登場するティー・ヒーについて。このキャラクターは、片手が鋼鉄の義手になっていてちょっと漫画的ですね。


敵の陰謀を阻止して一件落着しエンディングへ、と思ったところでティー・ヒーが現れてもう一山。これには意外性がありました。と、言いたいところですが、このパターンはシリーズのお約束みたいになってますね。特にガイ・ハミルトン監督作品はこのパターンが多いです。ボンドも「そろそろあいつ来そうやな」って読んでそうですね(笑)。

 

最後に

今回は映画『007/死ぬのは奴らだ』の解説&感想でした。ロジャー・ムーアが、ショーン・コネリーとは違った魅力でジェームズ・ボンドを演じた第8作。見どころはそれなりにあるものの、ボートのシーンに代表されるように、乗り切れないシーンも少なくない作品でした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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