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映画『バケモノの子』感想 独特の世界観と表現力

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どうも、たきじです。

 

今回は、2015年公開の細田守監督作品、映画『バケモノの子』の感想です。

 

 

作品情報

タイトル:バケモノの子

製作年 :2015年

製作国 :日本

監督  :細田守

声の出演:宮崎あおい

     染谷将太

     役所広司

     広瀬すず

     山路和弘

     宮野真守

     山口勝平

     黒木華

     津川雅彦

     リリー・フランキー

     大泉洋

上映時間:119分

感想(ネタバレあり)

細田守監督作品らしい独特の世界観と表現力で楽しい作品に仕上がっています。ただ、同監督の『時をかける少女』や『サマーウォーズ』などと違って、脚本に対して感動がなかったのは残念でした。


全体的にストーリー運びがバタバタした感じで忙しない印象があります。中盤から人間の世界とバケモノの世界を行き来するようになり、展開の広がりが生まれた一方で、これによってストーリーの軸がぶれた印象もありました。


熊徹と九太のドラマがストーリーの軸になっている中に、実の父親との再会や楓との出会い、大学を目指しての勉強といった、決して小さくない話が絡んできますからね。


『サマーウォーズ』の場合、一見ごちゃ混ぜのエンターテインメントがうまくまとめ上げられたところに作品の魅力がありましたが、本作はそれがうまくまとまりきらなかった印象が強いです。

 


また、本作で"ラスボス"となる一郎彦の描き込みも弱いと思います。映画終盤まで、彼が人間であることは伏せられているとは言え、彼は蓮と対比される立ち位置のキャラクターである以上、もっと内面を描き込む必要があったのではないでしょうか。


それにラスボスとしてはあまりに小物過ぎて、あまり緊張感が高まらないのも惜しいところ。念動力を使うとは言え、蓮が敵わなくても自衛隊なら倒せそうだな、みたいな(笑)


私が何より残念だったのは、やたらと説明的な台詞が多いところ。蓮の状況を説明する親戚の台詞とか、猪王山と戦う熊徹の手招きのポーズを見た蓮の「今と同じことをやれ?」とか、そんなのばっかり。


余計な台詞は排除し、映像やストーリーでキャラクターの状況や心情を表現するのが映画の醍醐味と考える私としては、こうした台詞は苦手です。


細田守監督も、人気になったことで大衆を意識して、分かりやすさを重視せざるをえなかったのでしょうか?もっと突っ走っていいと思うんですけどね。


なんか否定的なことばかり書いていますが、脚本が残念だっただけで、全体としては楽しい作品だったことは改めて述べておきます。


最後に付け加えて言えば、本作の声の出演者達は素晴らしかったです。私はどちらかと言えば、俳優が声を演じることに否定的ですが、熊徹を演じた役所広司さんと青年期の蓮を演じた染谷将太さんは文句なしの演技でした。


一方、女優さんが少年を演じるのはやっぱり難しいのかな、と思ってしまいましたね。本職の声優にとっては慣れっこなのでしょうが。

 

最後に

今回は映画『バケモノの子』の感想でした。大好きな『時をかける少女』や『サマーウォーズ』なんかと比べると物足りませんが、楽しい作品でした。

 

ちなみに、本作は2022年に劇団四季によりミュージカル化もされています。こちらも気になりますね。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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