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映画『ギャラクシー・クエスト』解説&感想 笑いと興奮満載の傑作SFコメディ

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どうも、Takijiです。

 

今回は映画『ギャラクシー・クエスト』の解説&感想です。コメディとしての笑いのみならず、興奮も満載のSFコメディ映画の傑作です。

 

作品情報

タイトル:ギャラクシー・クエスト

原題  :Galaxy Quest

製作年 :1999年

製作国 :アメリカ

監督  :ディーン・パリソット

出演  :ティム・アレン

     シガニー・ウィーバー

     アラン・リックマン

     トニー・シャルーブ

     ダリル・ミッチェル

     サム・ロックウェル

 上映時間:102分

 

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解説&感想(ネタバレあり)

聞くと観たくなるストーリー設定

本作の主人公は、架空のSFテレビシリーズ『ギャラクシー・クエスト』の主要キャラクターを演じた俳優達です。『ギャラクシー・クエスト』は、宇宙船プロテクター号のクルー達が、宇宙を舞台に異星人と闘う番組です。『スタートレック』のようなものですね。というか、『スタートレック』のパロディです。


放送から20年経っても、いまだに熱狂的なファンがコスプレしてイベントに大勢集まる人気ぶり。その後あまり売れていない俳優達ですが、イベントに現れると大歓声で迎えられます。


プロテクター号の艦長タガート役のジェイソン・ネズミス(ティム・アレン)は目立ちたがり屋で自己中心的な男。イベントに遅刻して周りに迷惑をかけても悪びれもしません。


プロテクター号の医師の宇宙人ドクター・ラザラス役のアレックス(アラン・リックマン)は、シェイクスピア俳優としての過去の栄光が忘れられず、『ギャラクシー・クエスト』が代表作であることもあまり良く思っていません。ファンからラザラスの決め台詞を求められることにもイライラ。


唯一の女性クルーのタウニー・マディソン役のグエン(シガニー・ウィーバー)はジェイソンに言い寄られてうんざり。


その他、技術主任チェン役のフレッド(トニー・シャルーブ)、放送当時子供だった操縦士ラレド役のトニー(ダリル・ミッチェル)も、クルーを演じた俳優としてイベントに登場します。


また、イベントでMCを務めるガイ(サム・ロックウェル)も、実は『ギャラクシー・クエスト』ですぐに死ぬチョイ役で出演したことがあります。


そんな彼らの元へ、宇宙人の格好をした男達が現れます。彼らは、悪の宇宙人サリスと戦争になりそうだということで、タガート艦長に助けてほしいと言います。コスプレしたオタクの戯言だと思ったジェイソンは適当に話を合わせますが、彼らは本物の宇宙人サーミアンで、『ギャラクシー・クエスト』を記録映像と信じ込んで、本気で助けを求めているのでした。こうしてジェイソン達は宇宙での戦争に巻き込まれていきます。


こんな感じで、本作は『スタートレック』のパロディをやりつつ、その俳優達が本物の宇宙戦争に巻き込まれるというストーリー設定になっています。ストーリーを聞くだけで興味をそそられ、観たくなりますよね。


"ハラハラ"と"痛快"の連続

俳優が本物に間違えられて、実際の闘いに巻き込まれていくという設定は1986年のアメリカ映画『サボテン・ブラザース』と同じです。この映画もストーリー設定に興味をそそられて観たのですが、ストーリー展開がいまいちで、私にはハマりませんでした。一方の本作は、面白いストーリー設定だけでなく、ワクワクするストーリー展開も備わっていて、その点でも期待以上でした。特にラスト30分くらいのクライマックスは興奮の連続でした。

 

クルー達は、サーミアンがそっくりそのまま再現したプロテクター号を舞台に、プロテクター号を占拠したサリス達との闘いを繰り広げます。


ジェイソンとグエンは、プロテクター号に仕掛けられた爆弾を止めるために奮闘します。ここで、『ギャラクシー・クエスト』オタクの少年と通信し、プロテクター号の構造を聞きながら攻略していくという展開の広がりが見事!


アレックスは捕らえられたサーミアン達を救いに向かいます。無事に皆を救いますが、アレックスを尊敬する若いサーミアンが敵に撃たれて亡くなります。ここでアレックスが、あれほど嫌っていた「グラブザーの石鎚にかけて、仇を討つ」みたいな決め台詞と共に、敵に立ち向かって行きます。ここは伏線回収と、アラン・リックマンのマジ演技で、かなり熱いシーンになっています。


フレッドやガイ達はプロテクター号に残る敵と闘います。フレッドが転送装置をうまく使い、岩の怪物を転送して敵を倒すのも、伏線がバッチリ決まってとても気持ちいいです。


それぞれが命がけの闘いを繰り広げる中で、トニーは一人でプロテクター号の操縦練習をさせられるのが面白いです(『ギャラクシー・クエスト』のビデオで、子供の頃の自分の動きを見て練習するのがまた面白い)。


プロテクター号各所での奮闘を並行して見せる編集は『スタートレック』よりも『スター・ウォーズ』の方を思い起こさせます(私が『スタートレック』をあまり知らないのもありますが)。


その後の宇宙での闘いでは、宇宙の機雷を集めてサリスの宇宙船にぶつけるという、これまた伏線の効いた攻撃が痛快です。大団円かと思いきや、プロテクター号に単身乗り込んできたサリスによって皆が撃たれるという衝撃の展開。ここで、"オメガ13"を起動して時を戻す大逆転がさらに痛快です。


さらには、地球に帰還した先がファンイベント会場で、不時着した宇宙船の中からクルー達がファンの前に登場して大歓声。しぶとく生きていたサリスをファンの目の前で撃破してさらに大歓声。


緊張感のあるハラハラの展開と、痛快な"解決"がこれでもかとばかりに繰り返され、終始面白いです。劇中劇としての『ギャラクシー・クエスト』の新シリーズのオープニング映像が、本作のエンディングのキャスト紹介を兼ねるのもうまいです。


登場人物それぞれの見せ場、そして成長

とにかく面白い本作ですが、もう一点だけ素晴らしさを付け加えるなら、登場人物それぞれに見せ場があり、さらにそれぞれの変化や成長を描いている点です。


ジェイソンは目立ちたがり屋で自己中心的な男でしたが、皆と協力して闘い、ラストでファンの歓声を浴びる中、他のメンバーを讃えます


アレックスは『ギャラクシー・クエスト』を良く思っていない様子でしたが、上述の若者の死以降、ラザラスになりきったように闘い、ファンの前でもラザラスらしく振る舞います


グエンは闘いを通じて、衣装が徐々に破れて露出が多くなっていきます。これを見せ場というのもなんですが、"コンピューターの指示を復唱する"だけという彼女の役割も含め、女性キャラの立ち位置に対する皮肉めいた笑いが込められています。彼女はラストで、ファンの前でジェイソンを受け入れてキスをするという変化も見せます。


フレッドは苦戦しながらも転送をモノにし、トニーもプロテクター号を見事に操ってみせます。また、ガイは序盤では脇役メンタル全開で、自分が真っ先に殺されることに終始怯えていましたが、やがてはヒーローとして死ぬことを覚悟して闘います。


このように、登場人物それぞれの活躍と、それを通しての変化や成長をしっかり描いていることが、本作をより見応えのあるものにしています。

 

最後に

一見、B級SF映画のような印象を持ちそうな本作ですが、実際に見てみると本当によくできた映画だと思います。パロディものとあなどるなかれ。『スタートレック』を知っているかどうかに関わらず、万人におすすめできる映画です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

 

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