どうも、たきじです。
今回は、2006年公開のピクサーのアニメ映画『カーズ』の解説&感想です。
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作品情報
タイトル:カーズ
原題 :Cars
製作年 :2006年
製作国 :アメリカ
監督 :ジョン・ラセター
ジョー・ランフト
声の出演:オーウェン・ウィルソン
ポール・ニューマン
ラリー・ザ・ケーブル・ガイ
ボニー・ハント
トニー・シャルーブ
マイケル・キートン
リチャード・ペティ
上映時間:116分
解説&感想(ネタバレあり)
『機関車トーマス』とか『チャギントン』とか、乗り物が擬人化されたアニメというのは珍しくありませんが、本作のユニークな点は生物全てが車になっていること。レース場の観客席に並ぶのは人間ではなく車、街灯に群がるのは虫ではなく羽のついた小さな車、牧場のような風景には牛ではなくトラクターがたむろしています。この世界観は最初は少々戸惑いますね。
ストーリーの方は、主人公であるレーシングカーのライトニング・マックィーンの成長物語。序盤、とことん自信過剰で自己中心的なマックィーンの描写から、ああ、これがラジエーター・スプリングスの車達との交流を通して成長していくんだな、とその後の展開はほぼ読めます(笑)。
さすがにマックィーンをクズ野郎に描きすぎで、最初は全然感情移入できません。それもあって、マックィーンが変化していく後半になるほど面白くなっていきますね。
マックィーンの変化だけでなく、物語にはさまざまな要素が絡み合っています。ハイウェイの整備で寂れてしまったラジエーター・スプリングスの町や、その町で過去を隠して暮らす伝説のレーサー、ドック・ハドソンの過去なども、ドラマの背景としてマックィーンの変化に関わっていきます。これらそれぞれが良い方向に進んでいく様子は、とても心地良いものです。また、ルート66 という舞台設定も郷愁的で、この作品に独特の味わいを与えています。
クライマックスのレースシーンは特に見どころです。ラジエーター・スプリングスの仲間たちがピットクルーとして集まり、マックィーンをサポートする姿には感動させられます。チックの嫌がらせにも、メーターに教わったバック走行で対抗するマックィーン。ライバルを黙らせるほどの早業でタイヤ交換を行うグイド。そして、マックィーンはドックの教えを活かして走り、トップに躍り出ます。
しかし、勝利目前でマックィーンは走りを止めます。チックに激突されてクラッシュしたキングをかつてのドックと重ねたマックィーンは、キングの元へ走り、キングを押して共にゴールするのです。この行動は、マックィーン自身の成長を象徴していますね。
マックィーンは自ら優勝カップを逃したことについて問われて言います。
This grumpy old race car I know once told me somethin': it's just an empty cup.
あるじいちゃんレーシングカーが教えてくれたんだ。あんなのただの置物だって。
この台詞も合わせて、マックィーンの行動がドックの心を癒します。うまく落としますね。
まあ、クズ野郎がたった数日で急に変わりすぎな気がしなくもないです。ただ、メーターとの友情を深め、サリーとの交流を通じて、ラジエーター・スプリングスという町へのシンパシーを抱き、偉大なレーシングカーのドックの過去に触れるなど、彼が変わるきっかけは丁寧に描かれています。それ故に、このクライマックスには素直に感動できました。
最後に
今回は、映画『カーズ』の解説&感想でした。今回は久々の鑑賞で日本語吹替版で鑑賞しましたが、公開当時の初見時は字幕版で鑑賞。ドックをポール・ニューマンが演じたのは大きな話題でしたし、その素晴らしさに感服した記憶があります。こちらも再鑑賞したいところです。
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