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映画『モービウス』解説&感想 アメリカで駄作としてイジられ尽くした作品

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どうも、たきじです。

 

今回は2022年公開のアメリカ映画『モービウス』の解説&感想です。ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)作品としては『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』に続く第3作です。

 

 

↓ SSC作品の前作の解説&感想はこちら

 

作品情報

タイトル:モービウス

原題  :Morbius

製作年 :2022年

製作国 :アメリカ

監督  :ダニエル・エスピノーサ

出演  :ジャレッド・レト
     マット・スミス
     アドリア・アルホナ
     ジャレッド・ハリス
     アル・マドリガル
     タイリース・ギブソン

上映時間:108分

 

解説&感想(ネタバレあり)

ネットミームで定着した低評価イメージ

『モービウス』は、公開当初から批評家から酷評された作品です。特にアメリカでは酷評が話題を呼び、その評価をからかうようなネットミームまで大流行しました。その結果、実態以上に駄作のイメージが定着してしまった側面は否めません。

 

実際に観てみると、少なくとも"歴史的な大失敗作"というほど酷い作品ではありません。もちろん良作とは言えませんが、必要以上に叩かれる作品でもない、というのが率直な感想です。

 

アクションは悪くない

先に良かった点を挙げましょう。まず、個人的に本作のアクション表現は気に入っています。モービウスが高速で移動するときの黒い霧のような残像が尾を引く表現は、どこかで見たことがある気がしつつも、やはりかっこいいです。

 

また、等倍速とスローモーションを交互に見せる緩急の効いた演出や、素早いカメラワークは、アクションをスタイリッシュかつスピード感溢れるものにしています。

 

ジャレッド・レトの熱演

主人公マイケル・モービウスを演じるジャレッド・レトはなかなか存在感のある演技を見せています。序盤の病的に痩せ衰えた姿から、変身後の野性味あふれる姿への変化。こういう外見の変化は、一昔前なら俳優の減量や増量といった役作りで表現される部分が多かったところですが、近年ではVFXによってなんでも表現できてしまいますね。俳優の負担は減る一方で、レトのような役作りに熱心な俳優の腕の見せ所は減ってしまいますね。

 

とはいえ、このモービウスの変化は、単にVFXやメイクがあれば描き出せるものではなく、レトの熱演あってのものでしょう。彼の眼差しや所作は、モービウスの二つの姿のコントラストをしっかりと表現していました。モービウスの「内面の揺らぎ」が伝わる演技だったと思います。

 

ヴィランの描き込み不足

と、褒めるところはそれくらいで、後は否定的な話になってしまいます。本作が酷評された一番の理由はやはり脚本の粗さでしょう。

 

例えば、本作のヴィランであるマイロについて、もっと描き込むことはできなかったでしょうか。親友だったはずのマイロが急に悪いやつになって戦うことになる。かと思えば、最後には急に感傷的な雰囲気を出す。これには感情がついていきません。

 

せっかく少年時代から2人を描いているのに、後につながる伏線というか、マイロがそうなってしまう背景のようなものが描かれていないのがもったいなく思えます。序盤では、折り紙のモチーフが繰り返し用いられていますが、これを糸口に2人の関係を深掘りしたりはできなかったでしょうか。中盤以降はこのモチーフがすっかり消えてしまったのは残念でした。

 

ご都合主義に見えてしまう雑さ

また、拘置所の独房にいるマイケルにマイロが面会するシーンは脚本に強引さを感じてしまいました。マイロは弁護士というていで現れるわけですが、あんなふうに独房の中にずかずかと入って面会するなんて初めて見ました。こっそり血液を差し入れするくだりと、杖を残していくことでマイロも血清を打ったことに気づくくだりをやるための強引な設定でしょう(余談ですが、マイロのあれは『ユージュアル・サスペクツ』のオマージュですよね?)。

 

それから、クライマックスでコウモリの大群が現れ、モービウスに呼応して共闘する展開も、なんか唐突でよく分からなかったのは私だけでしょうか。一応、「モービウスがコウモリのいる部屋に入っても襲われなかった」というシーンはありましたが、モービウスに呼応することにつながる伏線らしい伏線はありませんでした。コウモリ血清を打っているという点ではマイロも条件は同じですから、何か説明が欲しかったところです。物語の切り札となる重要な展開だからこそ、ご都合主義に見えてしまいました。

 

物語の終わらせ方の雑さ

モービウスはマイロを倒したわけですが、「血を飲まなければ生きられない」という根本問題は解決していません。これが未解決のまま終わってしまうので、余韻というよりモヤモヤが残ります。

 

このモヤモヤを抱えた状態で、死んだと思われたヒロインが覚醒したり、MCUのキャラクターであるトゥームス(ヴァルチャー)が登場したりと、なんとも忙しいエンディング。"今後への布石"を詰め込んでいます。なんかMCUっぽいことやりた過ぎて、一本の映画として大事なことを忘れているような気がします。

 

バットマンを意識し過ぎ?

さて、アメコミの世界でコウモリと言えば、バットマンという圧倒的知名度を誇るキャラクターが存在します。そういう意味では、本作はできるだけバットマンから距離を取って差別化を図るべきだったと思いますが、本作は逆にバットマンに寄せているようにさえ見えてしまうは甚だ疑問があります。

 

コウモリの群れの演出は既視感がありますし、重低音の効いた音楽はダークナイト・トリロジーのハンス・ジマーの音楽を想起させます。しかも上述のトゥームスを演じるのは、ティム・バートン版でバットマンを演じたマイケル・キートンですからね(笑)。

 

レトはDCエクステンデッド・ユニバースでジョーカーを演じていますから、2人の対面はバットマンとジョーカーの対面であり、メタ的には面白いところではありますが…。

 

最後に

今回は映画『モービウス』の解説&感想でした。低評価な映画としてイジられ尽くした本作。確かに脚本は褒められたものではないですが、アクションは悪くないですし、ジャレッド・レトの演技もよく、見どころがないことはありません。ネットミームにうまくハマってしまった可哀想な作品です。

 

個人的な満足度:5/10

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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