どうも、たきじです。
今回は映画『暗くなるまで待って』の感想です。オードリー・ヘプバーンが盲目女性を演じてアカデミー主演女優賞にノミネートされた作品です。
作品情報
タイトル:暗くなるまで待って
原題 :Wait Until Dark
製作年 :1967年
製作国 :アメリカ
監督 :テレンス・ヤング
出演 :オードリー・ヘプバーン
アラン・アーキン
リチャード・クレンナ
エフレム・ジンバリスト・Jr
上映時間:107分
感想(ネタバレあり)
空港で見知らぬ女から人形を預けられたカメラマンのサム(エフレム・ジンバリスト・Jr)。その人形に麻薬が隠されているとも知らずにサムは人形を持ち帰りますが、人形を失くしてしまいます。女が麻薬を独り占めしようとしたことを知った犯罪グループは、サムの留守中、盲目の妻スージー(オードリー・ヘプバーン)を騙して人形を差し出させようとするのでした。
映画の大部分はサムとスージーの住むアパートの一室で繰り広げられます。舞台チックな作品と思ったら、やはり戯曲の映画化だそうです。
犯罪グループは人形を手に入れるために、大変手の込んだ芝居を繰り広げます。犯罪グループの行動にしても、それに対するスーザンの行動にしても、他にもっと賢いやり方がありそうにも感じますが、そういうことは考えてはだめですね。素直に楽しむのが正解でしょう。
スーザンの目が見えないのをいいことに、巧みにスーザンを騙す犯罪グループの行動。そして、目が見えない代わりに耳を研ぎ澄ませて、靴の音、指紋を拭き取る音、ブラインドの音などに違和感を覚えるスーザンの注意力。スーザンが盲目という設定を最大限に活かした両者の駆け引きには見入ってしまいます。同じアパートに住む女の子グロリアをうまく使って物語を展開するところもうまいですね。
やがてスーザンは、ある程度心を許していたマイク(リチャード・クレンナ)もまた犯罪組織の一味だと気づきます。ここからは展開ががらりと変化しますが、このクライマックスにかけての流れには興奮させられます。
部屋中の電球を壊して暗闇にすることで形勢逆転するという展開には痺れますね。さながら、盲目女性版の『ホーム・アローン』のようです。定着液、ガソリン、マッチ、ナイフなどの小道具をうまく使っての攻防、そして冷蔵庫を開けることで明かりを照らすという相手の出方にもわくわくしました。
包丁で刺してもしぶとく襲ってくるロート(アラン・アーキン)との攻防は手に汗握るものでした。サムから指示された霜取りをまだやっていなかったために、冷蔵庫の電源コードの場所が分からないというのも、さりげない伏線が効いていてよかったです。
スーザンの夫のサムは、スーザンが盲目であることに対して特別扱いせず、1人で何でもできるように厳しく接していました。それは分かるのですが、ラストシーンは素直にスーザンに駆け寄って抱きしめてやれよと思ってしまいますね。「僕はここだよ(自分でここまでおいで)」って、それ今じゃないだろ!ってね。
オードリー・ヘプバーンは本作の公開当時38歳ですか。『ローマの休日』(当時24歳)の頃に比べるとそれなりに年齢を重ねているわけですが、この頃も圧倒的な魅了を放っています。スタイルの良さもさることながら、その愛おしい笑顔がたまりませんね。彼女の出演作の中では最後の名作とも言える本作ですが、彼女のスター性はありありと感じられる作品でした。
最後に
今回は映画『暗くなるまで待って』の感想でした。面白いプロットもさることながら、オードリー・ヘプバーンの魅力溢れる作品でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
多趣味を活かしていろいろ発信しておりますので、興味のあるカテゴリーがございましたら他の記事ものぞいていただけると嬉しいです!
はてなブログの方は、読者登録もお願いします!
↓ 他の映画の解説&感想もぜひご覧ください!
----この映画が好きな人におすすめ----
↓ 身動きの取れない男が隣人の異変に気づくサスペンス