どうも、たきじです。
SF映画史において、1984年公開のアメリカ映画『ターミネーター』は特別な一本です。低予算ながらも、今なお語り継がれる設定と恐怖演出で、多くの映画や漫画、ゲームに影響を与えてきました。今回は『ターミネーター』の解説&感想です。その魅力を改めて振り返ってみたいと思います。
作品情報
タイトル:ターミネーター
原題 :The Terminator
製作年 :1984年
製作国 :アメリカ
監督 :ジェームズ・キャメロン
出演 :アーノルド・シュワルツェネッガー
マイケル・ビーン
リンダ・ハミルトン
ポール・ウィンフィールド
ランス・ヘンリクセン
アール・ボーエン
上映時間:108分
解説&感想(ネタバレあり)
後世に影響を与えた見事な設定
未来では、人類と機械が全面戦争を繰り広げている。劣勢に立たされた機械側は「過去に暗殺者を送り込み、人類のリーダーとなるジョン・コナーが生まれる前に、その母サラ・コナーを殺す」という作戦に出る。一方、人類もまた、一人の兵士を過去へ送り込み、それを阻止しようとする――。
聞いただけでワクワクしてしまうこの設定こそが、本作最大の魅力でしょう。私自身、子供の頃にこの設定を知ったとき、映画を観る前から心を掴まれたことを今でも覚えています。
この設定は後の創作物にも多大な影響を与えています。例えば、漫画『ドラゴンボール』の人造人間・セル編に見られる荒廃した未来像と時間移動の物語は、明らかに本作を意識しています。
静と動の二重の恐怖
ストーリー運びも非常に巧みです。序盤は派手な演出を抑え、得体の知れない存在がじわじわと迫ってくる恐怖を描きます。しかし一度銃弾が放たれると、そこからは激しいアクションの連続。この緩急の効いた構成が、観る者に静と動の恐怖を与えます。
特に印象的なのが、車のボンネットに乗ったターミネーターが、無表情のままフロントガラスを殴りつけるショットです。恐ろしいはずの場面なのに、あまりに見事な構図や動きに、「美しい」とさえ感じてしまいます。ジェームズ・キャメロン監督の映像センスが際立った瞬間と言えるでしょう。
低予算ながら目を惹く表現力
本作が製作されたのは、CGが一般化する以前の時代です。表現に大きな制約がある中で、低予算ながらも様々な技術を使い分け、最高の映像を作ろうとする気概が感じられます。
その代表例が、傷を負って皮膚の下から機械が露出したターミネーターの顔の表現。完全に作り物の顔をアップで見せるカットはやや厳しさもありますが、アーノルド・シュワルツェネッガー本人に特殊メイクを施して見せる表現は見事なものです。鏡の前で自分の腕や顔を治療するシーンは、本作を象徴するシーンの一つでしょう。
さらに、ターミネーターが骨格だけになった姿は、デザインを含め素晴らしいです。ミニチュアを用いたストップモーションは、正直に言えば少々古さを感じる部分もあります。一方、フルサイズ模型を使ったアップのショットは文句のつけようがなく、シュワルツェネッガーの姿とはまた違う恐怖が、画面から押し寄せてきます。
伝説のクライマックス
本作を語る上で欠かせないのが、骨格だけのターミネーターが現れるシーンです。シュワルツェネッガーの姿のターミネーターが炎に包まれて倒れ、エピローグに向かうかのような音楽が流れ出す中で、突然現れる炎の中から立ち上がるターミネーター。これはキャメロン監督が見た悪夢をもとにしていると言われていますが、この瞬間はまさに悪夢そのものです。
その姿でどこまでもサラを追いかけ、やがては上半身だけになっても襲ってくる、ターミネーターの執念深さが鮮烈に描かれています。
印象的な台詞の数々
本作には後のシリーズ作品でもお約束になる台詞が数多く登場します。
Come with me if you want to live.
死にたくなければついて来い。
カイルがサラに言う台詞。第2作ではT-800がジョン・コナーに対して同じ台詞を口にします。
I'll be back.
戻ってくる。
ターミネーターを象徴する台詞であり、シュワルツェネッガー自身の決め台詞と言ってもいいくらい、象徴的な台詞です。この台詞の後に車で突っ込んでくるというのは第2作でも踏襲されています。
Get out.
降りろ。
ターミネーターがトラックを奪う際に、元々乗っていた男に言う台詞。第2作でも敵のターミネーターT-1000がヘリコプターのパイロットに対して同じ台詞を口にします。無機質な一言に、ターミネーターの冷酷さが滲みます。
You're terminated, f***er!
これで終わりよ!
ターミネーターを倒す時のサラの決め台詞。Terminator(終わらせる者)をterminate(終わらせる)したというわけですね。ターミネーターを破壊することに対してこの表現は続編でも用いられています。
シリーズの顔となった存在
さて、ターミネーター・シリーズの顔というと、やはりターミネーターを演じたアーノルド・シュワルツェネッガーでしょう。まだアクションスターになる前で、本作が出世作と言えます。荒削りながらも、感情を排したターミネーターという存在を見事に体現したシュワルツェネッガーの演技は賞賛に値します。
また、もう一つの顔とも言えるのが、"ダダンダンダダン"のリズムでお馴染みのテーマ曲。本作では、80年代らしいシンセ主体のエレクトロニック・スコアで、冷たく無機質でありながら、強烈に耳に残るメロディーになっています。
最後に
今回は映画『ターミネーター』の解説&感想でした。見事なストーリー設定と恐怖演出、そして低予算ながら目を惹く映像表現によって仕上げられた第1作。そして数年後、この完成された土台の上に、潤沢な予算と進化した技術を注ぎ込むことで、映画史に残る続編が誕生することになります。
個人的な満足度:8/10
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
多趣味を活かしていろいろ発信しておりますので、興味のあるカテゴリーがございましたら他の記事ものぞいていただけると嬉しいです!
はてなブログの方は、読者登録もお願いします!
↓ 次作の解説&感想はこちら
↓ 他の映画の解説&感想もぜひご覧ください!
----この映画が好きな人におすすめ----
★ジェームズ・キャメロン監督作品の解説&感想