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映画『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』感想 前作に勝る点のない続編

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どうも、たきじです。

 

今回は映画『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』の感想です。1993年の『ジュラシック・パーク』の続編で、前作に続きスティーヴン・スピルバーグが監督を務めています。

 

↓ 前作の解説&感想はこちら

 

作品情報

タイトル:ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク

原題  :The Lost World: Jurassic Park

製作年 :1997年

製作国 :アメリカ

監督  :スティーヴン・スピルバーグ

出演  :ジェフ・ゴールドブラム

     ジュリアン・ムーア

     ピート・ポスルスウェイト

     アーリス・ハワード  

     リチャード・アッテンボロー

 上映時間:129分

 

感想(ネタバレあり)

強引さの目立つ脚本

今回、公開当時に鑑賞して以来、久々の鑑賞でした。結論から言うと、歴史に残る名作であった前作とは打って変わって、本作は凡作に終わっています(初見時と同じ感想)。それなりに楽しんで見ることはできたのですが、続編として良いところがほとんど無く、作る必要のない続編であったと言わざるをえません。


全体として、脚本には強引さが目立ちます。続編のストーリー展開のために、"サイトB"という飼育用の島があったことにする、とか、マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)が島に行く動機付けのために、恋人のサラ(ジュリアン・ムーア)が先に島に行ったことにする、とか…。娘のケリーがこっそりついてくるのも、やっぱりか(苦笑)…という感じです。


また、前作でサム・ニールが演じたグラント博士は、恐竜への熱意や知識がしっかり描かれていて、行動にも説得力がありました。一方の本作のサラは、学者らしからぬ軽率な行動で、仲間を何度も危険に晒してしまいます。


怪我をしたティラノサウルスの子供を連れ帰ったり、血のついた服を着たまま歩いたり…。もちろん、脚本上では、これがストーリーを動かす役割を担っているわけで、登場人物の"軽率な行動"がその役割を担うことは常套手段かもしれません。でも、その役割を学者に与えてしまうのはね…。少し強引な印象が否めません。


こういう雑なところが見えてしまうと、ストーリーにうまく乗れませんよね。前作のような感動は生まれず、各シーンが次々に流れていくような印象を受けてしまいます。

 


前作に勝る恐怖なし

恐怖演出という点でも前作のような素晴らしさは感じられません。ティラノサウルスの数が増えたり、前作以上に多種多様な恐竜が現れる分、パニック要素は増えているかもしれません。しかしながら、ジリジリと恐怖が迫るような"静"の緊張感は控えめになった印象です。


前作のティラノサウルス登場シーンにおける、コップの振動の演出は素晴らしいですが、本作でもそれを意識し過ぎたのかな?中盤のティラノサウルスの登場シーンで、やたらと水溜りに波紋ができますが、あの水溜りに振動を与えたとて、ああはならないような(笑)


恐怖シーンとして一番記憶に残ったのは、序盤で車が崖から落とされるシーン。ガラスのヒビ、電話の落下、ロープの外れなど、ピンチの畳み掛けによってスリリングなシーンになっていました。ゲームの『アンチャーテッド』シリーズみたいでしたね(いや、『アンチャーテッド』が"映画みたいなゲーム"なのか)。


でも、本作は恐竜映画ですからね。一応ティラノサウルスに襲われた結果のシーンとは言え、一番のシーンが車が落ちるシーンというのはね…。


終盤のラプトルの襲撃も見どころの一つではあるでしょうが、前作より怖さはしぼんでいますね。ケリーが体操経験を活かして、鉄棒のごとくクルクル回ってラプトルを撃退するシーンは何とも漫画的。序盤で体操についての話が出てきて、これが一応の伏線になっていますが、ちょっと伏線の張り方が雑ですね(笑)


ちなみにマルコムとケリーは少し特殊な親子関係(シングル・ファーザーで人種も違う)にあるので、ティラノサウルス親子との対比なんかも入れつつ、もっと掘り下げられるのかと思いました。が、その辺の描き方は中途半端に終わってしまいましたね。


スピルバーグ版"キング・コング"?

彼らはヘリコプターで何とか島を脱出し、舞台はサンディエゴに移ります(「このヘリ絶対墜落するな」と思ってしまったあなたはカプコンのゲームのやりすぎです笑)。


島の次は街で恐竜に暴れさせるのは安易だとか、怪獣映画は他でやれとか言われがちですが、ここでスピルバーグ(というか脚本のデビッド・コープ?)がやりたかったのは、最先端技術による『キング・コング』でしょうね。


「恐竜がいる島に行ったクルーが、金儲けのために"モンスター"を連れ帰り、それが脱走して街で暴れる」って、そのまんまです。船の名前がベンチャー号というのも同じですしね。

 

でも、2005年にピーター・ジャクソン監督が『キング・コング』をやった今、その点での面白味はもはや皆無といっていいかもしれません。

 

最後に

今回は映画『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』の感想でした。すごく酷評な感想となってしまいましたが、冒頭述べたように、それなりに楽しんで見られる作品にはなってはいます。それでもやっぱり残念な続編というのは揺るぎないですね。スティーヴン・スピルバーグが監督して何でこうなってしまうのでしょう…。同監督による続編なのに、二番煎じの真似事のようでした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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