どうも、たきじです。
今回は2005年公開の映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐撃』の解説&感想です。スター・ウォーズ・シリーズとしては、1977~1983年に公開された旧三部作の前日譚として製作された新三部作(プリクエル・トリロジー)の第3作です。
↓ 前作の解説&感想はこちら
作品情報
タイトル:スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
原題 :Star Wars: Episode III – Revenge of the Sith
製作年 :2005年
製作国 :アメリカ
監督 :ジョージ・ルーカス
出演 :ユアン・マクレガー
ナタリー・ポートマン
ヘイデン・クリステンセン
イアン・マクダーミド
サミュエル・L・ジャクソン
クリストファー・リー
アンソニー・ダニエルズ
ケニー・ベイカー
フランク・オズ
ジミー・スミッツ
テムエラ・モリソン
ピーター・メイヒュー
アーメド・ベスト
上映時間:140分
解説&感想(ネタバレあり)
冒頭から掴みにかかる圧倒的スケール
本作は、おなじみのオープニングクロールの直後から、観る者を一気に映画に引きずり込みます。コルサント上空の宇宙空間で展開される戦闘の迫力は凄まじいです。宇宙戦艦を見下ろすショットから、そのまま切れ目なく始まるドッグファイト。オビ=ワンとアナキンの息の合った連携。思わず手に汗を握ってしまいます。
正直に言えば、公開当時に映画館で体験した衝撃に比べると、テレビ画面では興奮がやや薄れるのも事実です。しかし、CG主体の映像表現は前二作より明らかに洗練され、ようやくこの世界観にスムーズに没入できるレベルに達しています。
この素晴らしい戦闘シーンから、ドゥークー伯爵との再戦、そして脱出劇まで、物語の掴みは完璧です。やはりクリストファー・リーの存在感は圧倒的。アクションはさすがにやっていないでしょうが、立ち居振る舞いや最期に見せる表情まで、数分間の出演でもインパクトたっぷりです。80歳を超える老人とは思えませんね。
ライトセイバーによる決闘の数々
本作では、宇宙で繰り広げられる戦いは冒頭に集中している一方、ライトセイバーによる決闘が数多く描かれます。上記のドゥークー戦に始まり、後述するクライマックスのオビ=ワンとアナキンの戦いまで、盛沢山です。
その一つとして印象的なのが、オビ=ワンとグリーヴァス将軍の戦いです。四本の腕でライトセイバーを振るう「四刀流」は視覚的なインパクト抜群で、正直もっと長く観ていたかったところでした。
堕ちるアナキンと滅びゆくジェダイ
映画中盤以降、物語は一気に暗転します。アナキンがダークサイドへと堕ち、オーダー66が発動されてからの展開は、ショッキングで絶望的なシーンの連続です。アナキンがメイス・ウィンドゥを手にかける瞬間、そして各地でジェダイが次々に倒れていく描写には、胸が締め付けられます。
子どもたちにまで手を下すアナキンの姿は、もはや後戻りできないところまで来てしまったことを痛感させます。ムスタファーで独り涙を流すアナキンの姿は、なんとも悲痛です。
ただ、やはり惜しいのは、前作を含め、アナキンがダークサイドに堕ちる過程の描写が甘いことです。アナキンはずっとフワフワし過ぎなんですよね。もっと芯のある人物が破滅に向かう説得力のあるドラマが観たかったところです。パルパティーンの正体を知った上で堕ちてますからね。ウィンドゥを手にかけてしまってからは、えらくあっさりでしたね。
二つの決闘、二つの悲劇
終盤では、ヨーダとシディアス、オビ=ワンとアナキンという、これ以上ない組み合わせの戦いがクロスカッティングで描かれます。ストーリーが最高潮に盛り上がったところでの極限の戦いに釘付けになってしまいます。
ヨーダとシディアスの戦いでは、前作以上に躍動するヨーダの動きに興奮させられます。元老院の会議場へとせり上がっていく空間演出も見事です。戦いの中で会議場が破壊されていくのも、民主主義の崩壊を象徴するかのようです。また、2人の戦いのシーンではエピソード1で使用された名曲「運命の戦い」のモチーフが流れるのも興奮を高めてくれます。
そして、さらに凄まじいのがムスタファーでのオビ=ワンとアナキンの決闘。本作の感情的クライマックスです。こちらも、戦う2人を隔てる溶岩が2人の関係の破綻を象徴するかのようです。
戦いの激しさに加えて、交わされる言葉の一つ一つが胸を打ちます。
「ジェダイこそ悪だ」と言い放つアナキンの台詞は、彼が完全にダークサイドへ堕ちたことを示す悲しい台詞です。オビ=ワンの「お前は選ばれし者だったのに!」も切ないですね。何より、オビ=ワンに対して「お前を憎む!」と叫ぶアナキンに対し、「おまえは弟同然だった。愛していた」と返すオビ=ワンの叫び。師弟の関係が悲劇として終わる瞬間を切実に描く、泣かせる台詞です。
オペラのように感情を支配する音楽
スター・ウォーズ・シリーズのレビューで毎度触れずにはいられないのがジョン・ウィリアムズの音楽。特に本作は、終始音楽が流れ続け、過去作と比べても、音楽の比重は大きく感じられます。それが観客の感情を強くコントロールし、まるでオペラのような感覚に包まれます。
印象的なのは、「フォースのテーマ」の使い方。劇中では、フォースの歪みを映し出すが如く、アレンジされた断片的なモチーフが流れます。それがラストシーン、オビ=ワンかラーズ夫妻にルークを託すところで初めて、ありのままの形で高らかに流れます。絶望の物語の果ての、「新たなる希望」たるルークの物語への継承。それを音楽が見事に物語ります。
改めて見てジョン・ウィリアムズの仕事ぶりに感服させられました。
旧三部作へとつながる快感
ある作品の前日譚を描く作品、いわゆるプリクエルは多々あれど、本作ほどオリジナル作品につながる快感を味わえる作品は他にないのではないでしょうか。これだけの人気シリーズであり、なんといっても28年越しですからね。
ダース・ベイダーが誕生する瞬間——マスクが装着され、あの深い呼吸音が響く場面は、何度観ても鳥肌が立ちます。ジェームズ・アール・ジョーンズの声が重なることで、伝説の存在が完成するのです。
他にも、バトルドロイドたちは停止され、C-3POは記憶を消去、オビ=ワンは霊体化の修行をすることが示唆されるなど、旧三部作との辻褄合わせが重ねられるのも心地よいです。
そして、レイアはオルデラン、ルークはタトゥイーンへ。後付けなので仕方ないところですが、2人の預け先はツッコミどころですね。レイアは帝国からすれば要注意人物であるオーガナの養子となり、ルークはベイダーの義理の弟に預けられてそのままスカイウォーカーを名乗るわけですから。
ただ、レイアは統治者の立場で母の理想を継ぎ、ルークは父の故郷で父のもう一つの人生を生きる、と見れば収まりがいい結末でもあります。何より、上で述べた音楽の素晴らしさも重なり、タトゥイーンで物語が円環を描くように閉じていく感覚は、他に類を見ない快感があります。
最後に
今回は映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』の解説&感想でした。
本作は、新三部作の中で最も完成度が高く、アクション、音楽、物語が一体となり、アナキン・スカイウォーカーという人物の破滅を、壮大で切ない神話として描き切っています。
新三部作全体としての完成度は高くはないものの、これを観ることで、旧三部作がより一層味わえることは間違いないのではないでしょうか。
個人的な満足度:9/10
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