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映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』解説&感想 ちょっと物足りない繋ぎの中間作

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どうも、たきじです。

 

今回は2002年公開の映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の解説&感想です。スター・ウォーズ・シリーズとしては、1977~1983年に公開された旧三部作の前日譚として製作された新三部作(プリクエル・トリロジー)の第2作です。

 

↓ 前作の解説&感想はこちら

 

作品情報

タイトル:スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃

原題  :Star Wars: Episode II – Attack of the Clones

製作年 :2002年

製作国 :アメリカ

監督  :ジョージ・ルーカス

出演  :ユアン・マクレガー
     ナタリー・ポートマン
     ヘイデン・クリステンセン
     イアン・マクダーミド
     サミュエル・L・ジャクソン
     ジミー・スミッツ
     テムエラ・モリソン
     ダニエル・ローガン
     ペルニラ・アウグスト
     クリストファー・リー
     アンソニー・ダニエルズ
     ケニー・ベイカー
     フランク・オズ
     アーメド・ベスト

 上映時間:143分

 

解説&感想(ネタバレあり)

『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』は、新三部作(プリクエル・トリロジー)の中でもとりわけ評価が割れやすい作品です。本作は、クローン戦争の開戦、アナキンの転落の加速、そして旧三部作(オリジナル・トリロジー)へと続く運命の歯車が本格的に回り始めるという、シリーズ全体において極めて重要な位置を占めています。しかしその一方で、一本の映画として観たときには、どうしても物足りなさが残るのも事実です。

 

アナキンの性格描写は大いに不満

アナキンがダークサイドに近づいていく過程はプリクエルの重要な要素ですが、アナキンの性格描写には不満が残ります。アナキンは登場時点からすでに危うく、怒りや不満を隠そうともしない青年として描かれています。前作では、純粋で善良な少年だった彼が、その変化の過程がほとんど描かれないまま、いきなり危うい人物として現れるのです。

 

もっとどっしりしたベースを持った青年が、母シミの死や、ジェダイとしての抑圧などによって徐々に揺らいでいく、そんな過程が描かれてもよかったのではないでしょうか。再会して間もないパドメに、オビ=ワンへの不満を感情のままに吐露する姿は、あまりに軽薄に感じられました。

 

予定調和なロマンス描写

アナキンとパドメのロマンスも、どうしても浅く感じられます。立場をわきまえず終始積極的にアプローチするアナキン。パドメもアナキンに惹かれつつも、立場をわきまえて理性でアナキンを拒絶します。その割には、やけに露出高めの衣装でアナキンを誘っているようにも見えてしまったり(笑)。結局あっさりキスを交わす2人。なんか予定調和に見えてしまいます。

 

花畑でゴロゴロするシーンは見ていて少し恥ずかしくなってしまうのは私だけでしょうか?このシーンは『七人の侍』における勝四郎と志乃のロマンスも連想してしまいます。黒澤明監督を敬愛するジョージ・ルーカス監督のことですから、同作を意識してのことかもしれませんね。

 

全体としてアクションは物足りない

序盤のコルサントでの暗殺者とのチェイスは、つかみのアクションとしてなかなか悪くありません。前作から大きく成長したアナキンの無鉄砲で利己的な性格を描写しつつ、スピード感のある手に汗握るアクションになっています(『ブレードランナー』、『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』、『フィフス・エレメント』などの未来都市SFを思わせる多層構造の空中レーンも目を惹きます)。

 

ただ、物語が進んでいくにつれてのアクションの盛り上がりは物足りません。

 

ドロイド工場での戦いはちょっと陳腐にも感じられ、CGを見せたいだけのように見えてしまいました。R2-D2が突然飛行する場面は、「飛べるんかい」と思わずツッコんでしまいます(笑)。

 

ジェダイが集団で戦うシーンはこれまでになかった構図でスケールの大きいアクションシーンですが、そこまで乗れないのは演出が平凡なせいでしょうか。感情があまり乗らないんですよね。

 

見せ場であるはずのドゥークー伯爵との戦いでさえ、やや物足りません。オビ=ワンがあっさり戦線離脱してしまうし、アナキンの二刀流も一瞬で終わってしまい必然性が感じられません。

 

そんな中、ヨーダがついにライトセイバーを握る瞬間は、多くの観客が心を掴まれた場面でしょう。これがあるからこそ、ヨーダがフルCGになったことも許せるというものです(笑)。

 

ライトモチーフがひたすら機能する音楽

ドラマやアクションに不満が残る中で、相変わらず素晴らしいのはジョン・ウィリアムズによる音楽です。とりわけ、本作ではライトモチーフがひたすら機能しているのが印象的です。

 

ライトモチーフとは、特定のキャラクター・場所・概念などと結びつけられた音楽のこと。ダース・ベイダーや帝国と結び付けられた「インペリアル・マーチ」はその代表格です。

 

ジャンゴ・フェットのクローンが登場する場面では曲の導入部のリズムが刻まれ、アナキンの暴走後のシーンではそのモチーフが流れます。そしてエピローグでクローン軍が行進する場面で、ついに惜しげもなくテーマが響き渡るのです。

 

本作時点ではダース・ベイダーも帝国も誕生していませんが、この意味付けされた音楽によって、やがて誕生するそれらの存在が示唆されています。

 

ファンサービスは充実

旧三部作を観ている観客に向けたファンサービスは充実しています。

 

オビ=ワンが冗談めかしてアナキンに「いつかお前に殺されるよ」と言う台詞は、のちの顛末を知っているとニヤリとさせられます(厳密には自ら霊体化したということのようですが)。デス・スター設計図の登場も、ちょっとしたシーンながら反応してしまいますよね。

 

また、アナキンがドゥークーとの戦いで片腕を失うのは、同じく三部作の中間作『エピソード5/帝国の逆襲』のルークと対比的で面白いところでした。

 

最後に

今回は映画『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の解説&感想でした。

 

本作は旧三部作へと物語を繋ぐ上では重要な一作です。しかし、一本の映画として観たとき、ドラマもアクションも物足りない作品と言わざるをえません。

 

そう言えば、前作のレビューで散々イジらせてもらったジャージャー・ビンクスは、不人気の結果として、出番が激減しています。いなければいないで、ちょっと寂し…くはないですね(笑)。

 

個人的な満足度:6/10

 

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