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映画『オペラハット』解説&感想 キャプラ的ヒューマニズムとユーモア

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どうも、たきじです。

 

今回は1936年公開のアメリカ映画『オペラハット』の解説&感想です。フランク・キャプラ監督の代表作の一つで、2002年には『Mr.ディーズ』としてリメイクされています。

 

 

作品情報

タイトル:オペラハット

原題  :Mr. Deeds Goes to Town

製作年 :1936年

製作国 :アメリカ

監督  :フランク・キャプラ

出演  :ゲイリー・クーパー

     ジーン・アーサー

     ジョージ・バンクロフト

     ライオネル・スタンダー

     ダグラス・ダンブリル

     レイモンド・ウォルバーン

     H・B・ワーナー

 上映時間:115分

 

ストーリーとタイトル解説

親類の莫大な遺産を相続することになったディーズが、ニューヨークへ。周りの悪どい連中から利用されようとしたり、遺産を狙われたり。純粋で正義感溢れるディーズですが、少し変わり者なところも。そこにつけ込まれ、ディーズは財産管理能力がないので遺産相続は不当だととして訴訟を起こされる。本作はざっとそんなストーリーです。


ストーリーの骨格がしっかりしているので、リメイクされるのも分かりますね。フランク・キャプラ監督の後の作品『スミス都へ行く』も、別の原作がありつつも、ストーリーの骨格は本作と似ていて姉妹編のような位置付けになっています(もともとは本作と同じゲイリー・クーパー主演で続編として企画されたとか)。


『スミス都へ行く』は原題が"Mr. Smith Goes to Washington"、本作は"Mr. Deeds Goes to Town"で、タイトルも寄せられているのが分かります。ここで"Goes to Town"は、直訳すれば"町(ここではニューヨーク)へ行く"となりますが、これには"派手にやる"とか"大金を費やす"などといったニュアンスもあり、複数の意味が込められたタイトルと言えます。このニュアンスは日本語ではどうしたって表現できませんよね。


本作の原作小説が、『オペラ・ハット』(原題も"Opera hat")なので、映画の邦題はこれをそのまま持ってきて『オペラハット』となったと考えられます。しかし、小説とは違って、映画ではオペラハット(折り畳み式のシルクハット)が特別フィーチャーされていないので、意味不明な邦題になっていますね。「一度は打ちのめされたディーズが最後に立ち直る様子を、折り畳まれたオペラハットが再び広げられる様子に重ねた」と、強引に解釈できなくもないですが、まあ、そんなこと考えていないでしょう(笑)

 

感想(ネタバレあり)

1936年公開という、かなり古い作品ですが、随所で笑いながら楽しく見られる作品です。執事が服を着せようとしても毎回自分で取り上げて着る仕草とか、すぐチューバを吹く癖とか、ゲイリー・クーパーの演技を含め面白いです。ディーズという個性的なキャラクターの描き込みがとてもよくできています。カッとなると、すぐに人に殴りかかるのが個人的にはツボにはまりました。現実的にはそんな奴がいたら笑えないですけど(笑)


ディーズの場合、ただ変わり者というだけでなく、純粋で正義感が強いというのが、より一層、彼を魅力的なキャラクターにしています。ベイブやコッブが次第にその人柄に惹かれていくのと同様に、映画を見る我々もディーズに惹かれていきます。


クライマックスの法廷のシーンでは、とことん追い込まれた状況の中、立ち上がったディーズがすべてに反論する様がとても痛快に描かれています。ディーズが判事や精神科医の癖をひたすら指摘して、周りの人たちも自分の癖に気づくくだりは笑いました。


最後には大逆転でディーズの勝利。判事から、「この法廷に足を踏み入れた中で最も正気な男だ」なんて言われます。最後に相手の弁護士のシダー殴ったのは、とても正気とは思えませんけど(笑)

 

最後に

今回は映画『オペラハット』の解説&感想でした。古い作品ながら、キャプラ的なヒューマニズムとユーモアでたっぷり楽しませてくれる作品です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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