どうも、たきじです。
今回は、2012年公開のアニメ映画『名探偵コナン 11人目のストライカー』の感想です。『名探偵コナン』の劇場版としては前作『名探偵コナン 沈黙の15分』に続く第16作にあたります。
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作品情報
タイトル:名探偵コナン 11人目のストライカー
製作年 :2012年
製作国 :日本
監督 :山本泰一郎(総監督)
静野孔文(監督)
声の出演:高山みなみ
山崎和佳奈
小山力也
山口勝平
林原めぐみ
緒方賢一
松井菜桜子
茶風林
岩居由希子
高木渉
大谷育江
桐谷美玲
上映時間:110分
感想(ネタバレあり)
本作は、名探偵コナンの劇場版作品として、私の中ではかなり低評価な作品です。ストーリーも演出も、全体として散漫な印象です。
犯人は小五郎とサポーター達を逆恨みして復讐のために犯行に及ぶわけですが、その割にやたらと謎解きを仕掛けて遊んでいるかのよう。しかもその暗号が激ムズ(笑)。
最初の暗号は、漢字の部首を表していたとかで、「電光掲示板」が答え(爆弾の場所)。コナンが頭の中で解いて早口で語っていましたが、こじつけ感が強すぎて笑ってしまいました。
この後、コナンが爆弾を止めようとスタジアム内をスケボーで駆け回るのはかなりの過剰演出。そんなことより、すぐに警察に連絡しろよと誰もがツッコんでしまいますよね。冒頭からこういう引っかかりが多くて、どうもストーリーに入り込みづらいです。
さらに、犯人から提示される次の暗号(警告文に隠された謎解き)も茶番じみています。複数のスタジアムに爆弾が仕掛けられ、それを解除するには各チームのストライカーに特定のプレイをやらせる必要があります。このプレイが何なのかが謎解きになっているというわけです。
犯人と警察でゲームして遊んでいるみたいな状況に苦笑いしてしまいます。ホチキスの針の上にインクが付いているからクロスバーにぶつけるということだ!って(笑)。そうなのか?そうなのか…。
そして何より、本作を観た多くの人の印象に残るのは、実在のサッカー選手達が多数ゲスト出演していることではないでしょうか。遠藤保仁選手、楢崎選手、中村憲剛選手、今野選手、さらには三浦知良選手と、名だたる選手が登場し、本人が声を当てています。
当たり前のことですが、皆さん声優ではないので台詞回しが上手くありません。コナン映画には小学館のアフレコ体験で選ばれた子供達がアフレコしているシーンがあって、毎度素人声優は登場するのですが、こちらは一言ずつ喋るだけですし、ストーリーには関係しないモブキャラですからね。それに対して、このサッカー選手達(主に遠藤選手とキングカズ)はそこそこ台詞があって、ストーリーにも絡んできますからね。結構気になってしまいました。まあ、本人達もこの映画を見て自分達のアフレコを聞いて爆笑してそうですけど(笑)。
それから、コナンとキングカズが一緒に練習するシーンは、ストーリーから脱線しすぎなのも気になります。一応、リストバンドの件で無理矢理ストーリーと絡めてはいたけどね。でも、どうもカズを出したかっただけな感じが…。
さて、クライマックスでは、爆弾を止めるためにコナンがクロスバーを狙ってサッカーボールを蹴りますが、これがまさかの失敗。ここで少年探偵団の面々が登場し、元太の持っているボールをみんながキックで繋いでコナンに運びます。
やりたいことは分かるんですよ。ピンチにみんなが現れて、協力してピンチを切り抜けようと奮闘する。確かにジーンときます。でも、爆発までのカウントダウンが進むスリリングな状況設定に対して、みんなでキックで繋ぐという間延びする演出が噛み合っていなくて、ちぐはぐな印象を受けてしまいました。
そして、ここぞというところでコナンの脳裏に遠藤選手の顔が浮かび、フリーキックのコツを語る声が聞こえます。すいません、これは吹き出してしまいました。棒読みを馬鹿にするつもりはないんです。私も声優をやれと言われたらきっとそうなりますよ。素人ですから。
でもこの緊張感が極まる瞬間に脱力感のある台詞回しが重ねらて、完璧な"緊張の緩和"になっていますからね。これは笑いの方程式が完成してしまっています。これなら思い切ってプロの声優に吹き替えてもらうか、このシーンでは声は流さない方が良かったのではないでしょうか。あえて笑わせにきているなら別ですが(笑)。
最後に
今回は、映画『名探偵コナン 11人目のストライカー』の感想でした。ストーリーも演出も、全体として散漫な印象で、コナン映画の中ではかなり満足度の低い作品でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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