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映画『紅の豚』感想 キャラクターとアニメーション表現の魅力溢れる宮崎アニメ

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どうも、たきじです。

 

今回は、スタジオジブリのアニメ映画『紅の豚』の感想です。スタジオジブリ設立後の宮崎駿監督作品としては、『魔女の宅急便』に続く4作目となります。

 

その他の宮崎駿監督作品の解説&感想はこちらから(各作品へのリンクあり)

作品情報

タイトル:紅の豚

製作年 :1992年

製作国 :日本

監督  :宮崎駿

声の出演:森山周一郎

     加藤登紀子

     岡村明美

     桂三枝

     上條恒彦

     大塚明夫

上映時間:93分

 

感想(ネタバレあり)

大人向けの宮崎アニメ?

冒頭述べたように、スタジオジブリ設立後の宮崎駿監督作品としては、『天空の城ラピュタ』、『となりのトトロ』、『魔女の宅急便』に続く4作目が本作ということになります。本作は、前3作に比べて、随分と大人向けに作られた作品になっています。


本作のストーリーの軸となっているポルコとマダムの恋愛なんか、子供にはおおよそ理解できないでしょう。もちろん、本作に続く宮崎駿監督作品である『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』だって、本質的な部分を子供に理解できるとは思いませんけどね。


それでも本作は、当時の日本のアニメ映画の興行収入記録を塗り替え、『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』は、実写も含めた日本の興行収入記録を塗り替えています。これは、子供を含め老若男女に支持されたからに他なりません。


それはやはり、宮崎アニメは、キャラクターやアニメーション表現の魅力が子供から大人まで惹きつけるからでしょう。


キャラクターの魅力

なんと言っても、主人公ポルコ(森山周一郎)が豚人間という設定がすごいですよね。しかもその豚人間がキザな飛行機乗り。フィリップ・マーロウやら『カサブランカ』のリックのような、ハンフリー・ボガートが演じていそうなハードボイルドな男なのです。"ピカピカのキザ"(©︎阿久悠)ってやつですよ。


渋い声で「飛ばねぇ豚はただの豚だ」って、なんてキャッチーな台詞でしょう。現に公開当時子供だった私の世代も、CMを見て真似をしていましたよ。


なぜ豚になったかなんてことは本作では語られません。しかもポルコが豚人間である以外は、一切ファンタジーな要素はありません。それなのに、彼を見た人々は、「豚人間だ〜!」なんて驚くこともなく、当たり前のように彼と接しています。この潔さがまた良し。


ジーナ(加藤登紀子)は、宮崎アニメには珍しい熟女ヒロイン。本作の主要キャラでは唯一と言っていいくらい大人なキャラクターです。ポルコが庭を尋ねてくるのを待ち続ける(彼女曰く"賭けをしている")というのがまた、大人の恋の駆け引きって感じですよね。


かと思えば、中盤にはジーナに取って代わるように、いかにもジブリヒロイン的な少女フィオ(岡村明美)が登場します。天真爛漫で男勝りな彼女。空賊達を威勢よく言い負かしたかと思えば、「とっても怖かった」、「膝がガクガクする」。そして唐突に服を脱ぎ出し「あたし、泳ぐわ!」と海へ駆けていきます。この大忙しな感情変化には笑ってしまいましたね。とても私には理解できません(笑)。吉本新喜劇の未知やすえの「怖かった〜」のギャグを上回る感情変化です(笑)


モブキャラ達も魅力的です。空賊の連中は、子供達を誘拐する冒頭のシークエンスから憎めない奴らですし、ピッコロのおやじ(桂三枝)の親戚の女性達のたくましさといったら(特におばあちゃん連中)。

 


真の悪役不在の平和な物語

本作で悪役に位置付けられるのはカーチス(大塚明夫)ということになるでしょう。彼はジーナに求婚したり、名声のためにポルコを奇襲したり、フィオとの結婚を賭けてポルコと決闘したりと、何度もポルコの前に立ちはだかることになります。


登場シーンから常に"やな奴"感満載な彼ですが、ジーナから「ハリウッドへはボク一人だけで行きなさい」と一蹴されるように、子供っぽいところがあります。上に挙げた言動にしても、ハリウッドスターになって大統領になるという夢にしてもそうです。最後まで見ると、そうした子供っぽさも相まって、案外憎めない奴で、悪い奴ではないことが分かります。


考えてみれば、キザなポルコも子供っぽいところがありますよね。ジーナの気持ちを理解せずいつまでも待たせているところとか、新しい飛行機でジーナにアクロバットを見せつけて去るところとか。後者なんて、「ねぇねぇ、かっこいいでしょ!俺の飛行機!」って感じですよね(笑)。そりゃ、ジーナもがっかりしますよ。このシーン自体は、回想も挟んで、とてもロマンティックになってはいるんですけどね。


ポルコとカーチスはフィオをかけてドッグファイトすることになりますが、最終的には殴り合い。大人子供のちょっとしたケンカですよねこれ。終わってみればなんと平和な物語だろうか、という印象です。気分的にはドッグファイトで決着つけてほしかったのだけれど…。


アニメーションの迫力と美しさ

宮崎駿監督の作品には必ずと言っていいほど飛行シーンがあるような気がしますが、毎度躍動感たっぷりに描きますね。戦闘シーンは迫力たっぷりに、そうでなければ空や海を背景にとびきり美しく飛行を描きます。とりわけ本作は、アドリア海の情景と久石譲によるエキゾチックな音楽によって、美しさがより際立って見えます。


飛行機のメカニカルな表現が随分と凝っているのも、飛行機好きの宮崎駿監督らしいですね。ピッコロ社での飛行機作りのシーンにもそれが垣間見られます。まあこの辺りは、後々『風立ちぬ』で思う存分に描かれるわけですが。


そう言えば、戦争で友を失ったことを回想するシークエンスで、飛行機が天へ昇っていくシーンは、『風立ちぬ』のとあるシーンを想起させますね。飛行機をテーマとした作品として、『風立ちぬ』へのつながりを感じさせる作品でした。

 

 

最後に

今回は映画『紅の豚』の感想でした。スタジオジブリの作品としては異質なところもありつつも、宮崎駿監督らしさが溢れる作品でした。

 

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