どうも、たきじです。
今回は2022年公開のアメリカ映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の解説&感想です。1993年の『ジュラシック・パーク』に始まるシリーズの第6作であり、『ジュラシック・ワールド』三部作の第3作にあたります。
↓ 前作の解説&感想はこちら
作品情報
タイトル:ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
原題 :Jurassic World: Dominion
製作年 :2022年
製作国 :アメリカ
監督 : コリン・トレヴォロウ
出演 :クリス・プラット
ブライス・ダラス・ハワード
イザベラ・サーモン
ローラ・ダーン
ジェフ・ゴールドブラム
サム・ニール
ディワンダ・ワイズ
ママドゥ・アティエ
B・D・ウォン
オマール・シー
キャンベル・スコット
上映時間:147分
解説&感想(ネタバレあり)
前作のラストで、メイジーによって恐竜達が解放され、人類は恐竜との共存を余儀なくされました。地球全体が"ジュラシック・ワールド"と化すというこの結末は、次回作への期待を高めるものでした。
非日常が日常になった世界で、いろんなストーリーが考えられそうですし、私自身ある程度の期待は持っていました。しかし、残念ながら、本作はコレジャナイ感が強めな作品でした。いや、ある程度は楽しめたんですけどね、期待とはいろいろ違ってて…。
まず、"恐竜との共存"の部分がもっと掘り下げられるのかと思ったら、そういう話ではなく。DNAを組み替えられたイナゴがフィーチャーされるのは、シリーズの軸がブレて感じられました。このイナゴを利用した敵の企みは、007のヴィランが考えそうな壮大な陰謀でしたね。
『ジュラシック・パーク』の主要キャラであるグラント博士(サム・ニール)、サトラー博士(ローラ・ダーン)、マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)の3人が集結したのはいいですが、ストーリーにおける彼らの使い方は微妙です。
登場時間は長い割に、ストーリー上、いなくても成立させられそうな役柄ですからね。オーウェン達とグラント達がコンタクトすることなく、それぞれが並行して描かれることもあって、なんかまとまりがない印象があります。両者が合流したらしたで、大人数ぞろぞろ動き回って締まりがないんですよね。
『ジュラシック・パーク』へのオマージュ要素はいいんですけどね。本作の悪役のドジスンは同作でも裏で悪巧みしていた男で、しっかりストーリーが繋がっています。エリマキトカゲみたいな襟巻きのついたディロフォサウルスによって悪役がやられるのも同じ。それに、皆が合流した後にギガノトサウルスに襲われるシーンは、同作におけるティラノサウルスとの最初の遭遇シーンの再現になっていました。
さて、本作はスリラーとしての演出も今ひとつ。スリリングなシーン自体は多いんですよ。それこそ全編にわたって、スリリングなシーンが散りばめられていて、数分ごとにドキドキさせられる感覚です。ただ、どのシーンも平凡で、これというシーンがありません。緩急が効いておらず、結果的にどのシーンも後に残りません。
ラストでは人間達が無事に脱出しますが、この後に恐竜どうしの戦いの結末までが描かれます。いや、私もティラノサウルスは好きだし、ティラノがギガノトサウルスを倒すところは見たいですよ。でも本作(本シリーズ)は人間の主観で描かれる作品。人間がいないところで行われる恐竜どうしの戦いが、クライマックスで割と時間を割いて描かれるのは、ちょっと軸がブレている感じがして違和感がありました。
ブルーが戦ってるならいいんですけどね。人間の仲間みたいなものですから。でも本作では完全に脇役になっていたのは少し残念でした。
それから、恐竜の密売組織の女ボスみたいなサントスにも拍子抜け。すごく雰囲気出しまくりで登場し、強力な悪役なのかと思ったら中盤のシークエンスだけであっさり退場してしまいました。
最後に
今回は映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』解説&感想でした。ある程度は楽しめたものの、前作からの絶好の流れを活かしきれていないストーリーと、緩急の足りないスリラー演出が残念なところでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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