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映画『ヒットマンズ・レクイエム』感想 個性派俳優の競演は見どころ十分

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どうも、たきじです。

 

今回は映画『ヒットマンズ・レクイエム』の感想です。ゴールデングローブ賞で作品賞ノミネート、主演男優賞受賞(コリン・ファレル)、アカデミー賞では脚本賞にノミネートされるなど、評価の高い作品。にもかかわらず、日本では劇場未公開でした。

 

 

作品情報

タイトル:ヒットマンズ・レクイエム

原題  :In Bruges

製作年 :2008年

製作国 :イギリス、アメリカ

監督  :マーティン・マクドナー

出演  :コリン・ファレル

     ブレンダン・グリーソン

     レイフ・ファインズ

     クレマンス・ポエジー

     ジェレミー・レニエ

 上映時間:107分

 

感想(ネタバレあり)

3人の主要人物は、とてもキャラが立っていますね。


レイ(コリン・ファレル)は、会話の端々に頭の悪さが滲み出る感じで、どこか憎めないキャラクター。それに神経質。ただしこれは、過去に誤って子供を殺してしまったことのトラウマによるものと分かります。


ケン(ブレンダン・グリーソン)は、レイとは対照的に、理性的で落ち着きがあり、レイの保護者のよう。殺し屋らしからぬ優しさを持った男です。


ハリー(レイフ・ファインズ)はカッとなりやすく、そうでなくても会話の端々から恐ろしさを醸し出します。映画終盤になるまでは伝言文や電話でしか登場しませんが、それだけでもヤバい奴なのがわかります。


こうしたキャラクターをそれぞれの俳優がしっかりとした演技力で演じきっています。


さて、本作は基本的にコメディにカテゴライズされることが多いと思いますが、劇場で次々に笑いが起こるような作品ではなく、クスッとくるようなシニカルなユーモアが散りばめらた作品です。


シリアスベースにユーモアが入る感じなので、日本の劇場ではまず笑いは起きないでしょうね。欧米人は、割とシリアスなシーンでもユーモアが入ると笑うイメージですが。


まあなんにせよ、本作はかなりシリアス度が高めです。レイが、誤って子供を殺してしまう回想シーンから、特にその傾向が強まり、3人がそれぞれ死を迎えるクライマックスはそれが極まります(レイは死までは描かれませんが)。


文字通り捨て身でレイを守ろうとするケンにはウルっときますね。しかし、ケンの想いも虚しく、結局レイはハリーに体を撃ち抜かれてしまいます。この時の構図が、レイが子供を殺してしまった時と同じ。そもそも、ハリーがレイを殺そうとしたのは、子供を殺した落とし前をつけさせるためでした。ハリーもレイと同じように子供(実は小男)を殺してしまったことになり、潔く命を絶つのでした。


この結末には、ある種のカタルシスを感じるわけですが、コトがコトだけに後味はいいものではないですね。バッドエンドでもバチっと決まって、後味の悪さをあまり残さない作品もありますが、本作はそこまではいきませんでした。

 

最後に

今回は映画『ヒットマンズ・レクイエム』の感想でした。なかなかに評価の高い作品なので、少々期待し過ぎたか、やや物足りない印象。ただ、3人の個性派俳優の競演は見どころ十分でした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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