どうも、たきじです。
今回は2017年公開のアメリカ映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の解説&感想です。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・シリーズとしては『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に続く第2作、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品としては『ドクター・ストレンジ』に続く第15作にあたります。
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作品情報
タイトル:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
原題 :Guardians of the Galaxy Vol. 2
製作年 :2017年
製作国 :アメリカ
監督 :ジェームズ・ガン
出演 :クリス・プラット
ゾーイ・サルダナ
デイヴ・バウティスタ
ヴィン・ディーゼル
ブラッドリー・クーパー
マイケル・ルーカー
カレン・ギラン
ポム・クレメンティエフ
エリザベス・デビッキ
クリス・サリヴァン
ショーン・ガン
シルヴェスター・スタローン
カート・ラッセル
上映時間:136分
解説&感想(ネタバレあり)
「家族」をテーマとして深まったドラマ性
世間で非常に評価の高い前作は、面白かったものの個人的にはそこまでハマってはいませんでした。そのため、本作の鑑賞時はそこまで気が進まなかったのが正直なところですが、本作はなかなかハマりました。前作より断然好きです。
何と言っても前作よりドラマ性が増したことが大きいですね。前作の記事で述べたように、前作はドラマ性が希薄な分、アクションシーンの盛り上がりが限られてしまい、そこに物足りなさがありました。一方、本作は父と子、姉と妹、そして仲間を超えた彼らの関係のように、「家族」をテーマとしてドラマを掘り下げています。
本作では、クイルは父と名乗るエゴと出会います。半信半疑の中で徐々に心を開いていくクイルでしたが、やがてエゴの壮大な企みと、エゴが母を死に追いやったことを知ることになります。こうしてクイルの内面に踏み込んでいき、やがては育ての父であるヨンドゥとの繋がりへと帰結していくストーリー展開は見事です。
それと併せて、サイドストーリーとして展開されるガモーラとネビュラ姉妹の因縁と和解の兆し。そして、家族のような絆で結ばれたガーディアンズの結束。そうした要素も絡み合いながら、「家族」というテーマがより立体的に表現され、しっかりとストーリーを盛り上げています。
そして、こうした盛り上がりがあるからこそ、アクションシーンもさらに感情を揺さぶるものになります。特にクライマックス。エゴの惑星に押し寄せるソヴリン人の宇宙船との戦いも、変幻自在のエゴとの戦いも、背景にあるドラマが描けているからこそ、彼らに感情移入して、より一層、興奮と感動が高まります。
自分を犠牲にして、"息子"を守るヨンドゥには感動せずにはいられません。私が好きなのはヨンドゥが覚悟を決めるシーン。宇宙船に戻ることを拒否し「男にさせろ」と言うヨンドゥ、彼をガーディアンズに迎え入れるグルートの言葉、それを伝えるロケットのユーモア、すべてが最高です。
また、全編通して、サウンドトラックが物語にうまく作用していますね。クイルのカセットテープに入っている曲が流れている設定は前作と同様ですが、本作では前作以上に曲が物語と密接にリンクし、ドラマを盛り上げている印象です。
その最たるものは、ヨンドゥの葬儀のシーンで流れる「Father and Son」(Cat Stevens)。父から子に語りかける形の歌詞が、ヨンドゥからクイルへの想いと重なり、涙を誘います。
キャラクターの魅力も健在
個性的なキャラクターたちの魅力は本作でも健在。喧嘩ばかりでも強い絆で結ばれたガーディアンズの面々を見ているだけでも楽しいですね。大ピンチでも、どこか余裕のある感じもいいです。
オープニングなんてまさにそれ。「Mr. Blue Sky」(Electric Light Orchestra)をバックにコミカルな掛け合いをしながら敵と戦う様子が楽しいです。カメラは無邪気に踊るグルートを追い、背景で他のメンバーが激闘を繰り広げているという構図も見事です。
また、上でも触れたように本作ではヨンドゥが重要な役回りでフィーチャーされています。上述のクライマックスのみならず、中盤で牢から脱出するシークエンスでもたっぷり魅せてくれます。口笛で矢を操作し、敵を薙ぎ倒していく様子がすごく絵になりますよね。このシークエンスは、ロケットとグルートの活躍だったり、見事な音楽の使い方だったり、見どころたっぷりでした。
エゴ役でカート・ラッセル、ラヴェジャーズのリーダーのスタカー役でシルヴェスター・スタローンという大物も登場。個人的に、ラッセルはそこまでエゴ役にハマっていない気もしましたが、スタローンは限られた出番ながら強烈な存在感で、スタカーを魅力的に演じています。
コメディ要素も前作以上
本シリーズはMCU作品の中でも最もコメディ要素の強い作品だと思いますが、本作もなかなか笑えるシーンが多くて好きです。
中でも、エゴの惑星を爆破しようと準備するシークエンスは大好き。ロケットが何回念を押しても即死ボタン押そうとしちゃうグルートが最高でした。即死ボタンに目印をつけるためのテープをクイルが探すくだりも爆笑。画面は黙って佇むロケットとグルートのショットで、テープを持っていないかみんなに尋ねるクイルの声だけが聞こえる構図がまた面白いですよね。
他にも、ソヴリン人の遠隔制御式の宇宙船が、いかにもメタバースのゲーム風(ゲームのような効果音が可笑しい)だったり、テイザーフェイスの名前いじりの反復だったり、笑えるシーンがたっぷりでした。
最後に
今回は映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の解説&感想でした。「家族」をテーマとして深まったドラマ性、それによって高まる興奮と感動。キャラクターの魅力やコメディ要素も満載で、前作以上に魅力を増した第2作です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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