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映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』解説&感想 シュールな笑いとディストピア的世界観

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どうも、たきじです。

 

今回は1986年公開のソ連映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』の解説&感想です。

 

 

作品情報

タイトル:不思議惑星キン・ザ・ザ

原題  :Кин-дза-дза!

製作年 :1986年

製作国 :ソ連

監督  :ゲオルギー・ダネリヤ

出演  :スタニスラフ・リュブシン
     レヴァン・ガブリアゼ
     エフゲニー・レオーノフ
     ユーリー・ヤコヴレフ

上映時間:135分

 

解説&感想(ネタバレなし)

『不思議惑星キン・ザ・ザ』は、1986年に公開されたソ連のカルト的なSF映画です。モスクワに住む建築技師のマシコフと学生のゲデバンが、偶然にも空間移動装置によって異星へとワープし、シュールで不条理な社会を彷徨う姿を描きます。ブラックユーモアに富んだコメディながら、社会主義体制や人間の本質を風刺する描写が随所に見られる点が本作の魅力でしょう。

 

2人が迷い込んだのは、キン・ザ・ザ星雲の惑星プリュク。そこは明確な階級社会が存在し、下位の階級であるパッツ人は鼻に鈴(ツァーク)をつけなければなりません。また、上位のチャトル人の前では、頬を二度叩いて両手を開き「クー!」と挨拶する習慣があります。また、芸を披露する際には、パッツ人は必ず檻の中に入って行うという風変わりな風習も存在します(笑)。

 

この惑星の住人たちは、高度な技術を持ちながらも、建物や機械、衣服はどれもボロボロ。物資の慢性的な不足や腐敗した権力者の存在。これらの描写からは、当時のソ連への風刺が感じられます。

 

こうした、シュールな笑いとディストピア的な世界観、その独特の雰囲気に酔えるかどうかで、本作は評価が分かれるところでしょう。観る人を選ぶ作品かもしれません。

 

個人的には、あまりハマらず。マッチが貴重品とされる経済観や、「クー」だけで会話が成立する奇妙な言語体系など、独特の文化設定には興味を引かれる一方、ストーリー展開に緩急が少なく、冗長に退屈に感じる部分も少なくありませんでした。

 

本作のシュールで不条理な笑いは、イギリスの『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』なんかと通じるものがありますね。あの手の笑いが好きな方には、本作も楽しめるかもしれません。ただし、本作の場合は『モンティ・パイソン』ほどの過激さやテンポの良さはなく、より静かで内省的な風刺とユーモアが特徴にはなりますが。

 

最後に

今回は映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』の解説&感想でした。シュールな笑いやディストピア的な世界観、当時のソ連への鋭い風刺は見どころですが、ストーリー展開は単調で、観る人を選ぶ作品です。

 

なお、本作は2013年にアニメーション映画『クー!キン・ザ・ザ』としてリメイクされています。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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