どうも、たきじです。
今回は1998年公開の米豪合作映画『ダークシティ』の解説&感想です。
作品情報
タイトル:ダークシティ
原題 :Dark City
製作年 :1998年
製作国 :アメリカ、オーストラリア
監督 :アレックス・プロヤス
出演 :ルーファス・シーウェル
ジェニファー・コネリー
キーファー・サザーランド
ウィリアム・ハート
上映時間:100分
解説&感想(ネタバレあり)
太陽が昇らない街。12時になると街の人々は一斉に眠りに落ち、黒ずくめの謎めいた男たちが活動を始める。我々が暮らす現実世界とは似て非なる世界観、そのミステリアスで不気味な雰囲気が作品全体を支配しています。
物語は、記憶を失った主人公ジョン・マードックがホテルのバスタブで目覚めるところから始まります。部屋には身に覚えのない女性の遺体。やがてジョンは謎の男たちに追われることになります。この冒頭のシーンで一気に引き込まれ、最後まで画面に釘付けになってしまいます。
映画の舞台となる街は、ティム・バートン版『バットマン』のゴッサムを彷彿とさせるダークさ。退廃的な雰囲気も含め、視覚的な魅力を持っています。セットはややチープなところがありますが、それが「実は作り物だった」というオチにも妙な納得感を生んでいます。
映画終盤では、シュレーバー博士からこの街の秘密が明かされます。そしてクライマックスでは、ジョンに全ての記憶が注入され、すべての真実が明らかになります。このクライマックスはなかなか勢いがあって良かったですね。ただ、ジョンと敵のボスが、頭から発せられる衝撃波みたいなのでやり合う戦闘シーンは、今見るとやや単調でした。
ラストで初めて街に太陽が昇るという演出は見事です。ずっと暗いシーンが続いてきただけに、爽快感が際立ちます。
さて、本作は、新旧の様々な映画との類似性が感じられますね。本作(1998年)より古い作品では、『ブレードランナー』(1982年)、あるいは『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(1984年)や『攻殻機動隊』(1995年)といった押井守監督作品、同時期の作品では『トゥルーマン・ショー』(1998年)や『マトリックス』(1999年)、本作より新しい作品では『インセプション』(2010年)などが挙げられます。
例えば本作で見られる以下のような要素は、それぞれ上記の作品のいくつかでも見られる要素です。
- 人工的に創られた記憶、記憶の植え付け
- なぜか街からどうやっても出られない
- 限定的な世界で何も知らずに生きる者、それを観察する者
- 主人公が救世主のように覚醒
- 意識によって物の形を変える
そんな風に、本作は様々な作品との類似性を持ちつつ、上述のような独自性を持った魅力ある作品に仕上がっています。
最後に
今回は映画『ダークシティ』の解説&感想でした。独自の世界観、作品全体を支配するミステリアスで不気味な雰囲気が魅力の、よく出来たダークSF映画でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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