どうも、Takijiです。
先日、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を改めて見直してみたんですが、やっぱり面白いですねー!大好きな映画です。
ちょっと語らせてください!
作品情報
タイトル:バック・トゥ・ザ・フューチャー
原題 :Back to the Future
製作年 :1985年
製作国 :アメリカ
監督 :ロバート・ゼメキス
出演 :マイケル・J・フォックス
クリストファー・ロイド
リー・トンプソン
上映時間:116分
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映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の面白さ
①ストーリーが面白い!
主人公は高校生のマーティ。科学者である友人のドクが作ったタイムマシンのデロリアンに乗って、誤って30年前の1955年にタイムスリップしてしまいます。1955年のドクの協力を得て、未来に戻る方法を探る中、マーティは高校時代の母・ロレインに会ってしまい、あろうことか未来の父・ジョージの代わりにロレインに惚れられてしまいます。このままでは自分の存在が消滅してしまう危機の中、マーティは無事に歴史を修復し、未来に戻ることができるのか!?
ってな感じのあらすじです。「無事に未来に戻れるのか?」というSFアクション映画の王道的な軸だけでなく、「父と母をくっつけることができるのか?」という軸も加えた2つの軸でストーリーが進行するのが面白いんですよね。
②ジェネレーション・ギャップネタが面白い!
マーティは1985年から1955年にタイムスリップするわけですが、この30年の時代の違いを使ったネタがたっぷりで面白いです。
中でも好きなネタが2つ。
1つ目は、マーティが1955年のドクに会うシーン。
未来から来たというマーティを信じられないドクが「1985年のアメリカ大統領は?」と尋ねます。答えはロナルド・レーガン。1955年当時、彼は俳優です。ドクは「副大統領はジェリー・ルイスか?」と言ってマーティを信じません。
もし現代にこの映画が作られていたら、ドナルド・トランプで同じような会話ができますね。30年前のドナルド・トランプは有名な不動産王で、誰も大統領になるとは思っていなかったでしょうから。ちなみに本作の悪役のビフ・タネンは『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の2015年で大富豪になっていますが、彼のモデルはドナルド・トランプだと言われています。
2つ目は、マーティが高校時代の父・ジョージ に、母・ロレインをパーティにさそうよう促すシーン。
奥手なジョージに一度は断られますが、マーティはSF小説オタクのジョージに対して奇策に出ます。深夜、寝ているジョージの枕元に防護服(プルトニウムを扱うためのもの)を着て立ち、ポータブルオーディオのヘッドフォンを付けて大音量で音楽を流して、宇宙人のフリをして彼に命令するのです。そこで名乗るのが「ダース・ベイダーだ。バルカン星から来た宇宙人だ」!
このシーンのジェネレーション・ギャップの畳みかけと言ったら!防護服に始まり、ポータブルオーディオ、流す音楽はヘヴィメタルの先駆者ヴァン・ヘイレン、そして「スター・ウォーズ」と「スター・トレック」のまさかの共演!1955年には無かった1985年の流行りものを詰め込んでます。これはジョージでなくとも宇宙人が現れたと勘違いしてしまうでしょう!(←それはない)ちなみにジョージが1985年で書き上げる小説はこの出来事にちなんだものになっています。
そういえば本作を見ていると「TOYOTA」、「SEIKO」、「SONY」と、やたらと日本企業の製品が出てきます。1980年代当時、日本企業は世界でイケイケで、映画市場としての価値も高い日本にハリウッドの視線が向いていた時代です。今このポジションにいるのは中国。ハリウッド映画にはやたらと中国関係のものが登場しますよね。これもこの30年のジェネレーション・ギャップになるのか…
③伏線がすごい!
本当に本作は全体に無駄なく伏線が張り巡らされていて、その緻密な脚本には感心します。すべてのシーンが伏線を張るシーンか伏線回収シーンなんじゃないかと思うほどです。
例えば、映画中盤、未来に帰る方法を思いつくシーン。プルトニウムによる1.21ジゴワットの大電力がないとタイムスリップはできません。1955年ではプルトニウムは簡単に手に入らないから無理だと言うドクに対して、マーティは「僕には85年の生活があるんだ。恋人もいるし」と言って、彼女がチラシの裏に書いた「I love you」のメッセージを見せます。そのチラシに書かれているのが1955年に時計台に雷が落ちたという記事。「1.21ジゴワットを生み出せるのは落雷くらい。でも落雷は場所と時刻が予想できない」という問題を解決し、物語は大きく動き出します。
このチラシは映画冒頭でマーティと恋人・ジェニファーが街を歩いている時に、時計台の保存運動をしている人から渡されたもの。ジェニファーが連絡先をチラシの裏に書き、そこに「I love you」を書き添えます。このシーンでは本作の舞台となるヒル・バレーの紹介、マーティとジェニファーの関係性の紹介シーンとして成立させつつ、しっかりと伏線も張っています。
伏線を張るためだけの取ってつけたようなシーンではなく、しっかりとそのシーン自体が意味を持つシーンになっているのでなんのわざとらしさもないのが見事です。この映画はこんなシーンだらけで成り立っています。
また、1985年の「TWIN PINES MALL」というショッピングモールが最初のタイムスリップの舞台となりますが、このTWIN PINES(2本の松)の1本をマーティが1955年で折ってしまいます。 するとその後の1985年でショッピングモールの名前が「LONE PINE(1本の松) MALL」に変わっています。本筋とは関係ない、こういうさりげない伏線も盛りだくさんです。
④クライマックスがすごい!
(注意:終盤のネタバレを含みます)
本作には3つのクライマックスがあります。
まずは、「高校時代の両親をくっつける」パートのクライマックスです。
ここでは、マーティが考えた筋書き通りにコトが運ばず、マーティ、ジョージ、ロレインそれぞれに危機が訪れます。いつもは弱気なジョージの勇気によって、この危機を脱するのがいいですし、マーティを助けて怪我を負ったバンドマンの代わりにマーティがギターを弾く展開もストーリーを盛り上げます。この盛り上がりがあるからこそ2人のキスで迎える第一のクライマックスは、本作がSFアクションコメディであることを忘れて感動してしまいます。
マーティがギターをやっているという設定も、印象的なオープニング、テーマ曲「Power Of Love」を奏でるオーディション(カメオ出演のヒューイ・ルイスご本人が曲にダメ出しするのも面白い)などでしっかりと事前に描いているのが本作のそつのないところ。
ここでマーティが演奏するチャック・ベリーの「Johnny B. Goode」を聞いたバンドマンが“新しいサウンド”として電話でチャック・ベリーに聞かせます。このタイムパラドックス的なネタも大好きです。
2つ目のクライマックスは「未来に戻る」パートのクライマックス。
ここはもうアクション映画的な盛り上がり。ピンチの畳みかけが見事。落雷時間が迫る中、落雷する時計台からデロリアンに電力を供給するケーブルが抜けてしまいます。ドクはケーブルをつなぐため時計台に登ります。足を踏み外しそうになる、ケーブルを落としそうになる、倒れた木によってケーブルが届かない、今度は別のところが抜ける、とピンチが続きます。一方のマーティはタイムスリップのために時速88マイルでデロリアンを走らせるためにスタンバイ。こちらはエンストとの闘い。
時間が迫るハラハラ感と、ドクとマーティのアクション、それを盛り上げるアラン・シルヴェストリの音楽で、最高潮!手に汗握るシーンとはまさにこのこと!
そしてその後に3つ目のクライマックスがあります。最初に1985年からタイムスリップする直前、ドクはテロリストに撃たれてしまいます。この「1985年のドクを救う」パートのクライマックスです。
1955年から未来に戻る前、マーティは1985年に起こることをを警告する手紙を書き、1955年のドクのポケットにこっそりと入れます。しかし別れ直前にドクはこれに気づき、未来の出来事が変わるとよくないと、読まずに破り捨ててしまいます。そこでマーティはドクが撃たれる少し前の時間に戻るように時刻をセットします。1985年に戻ったマーティはドクのところに急ぎますが、またしてもエンストでデロリアンは停止してしまいます。走って向かいますが間に合わず、結局ドクは撃たれてしまいます。
しかし実はドクは防弾チョッキを着ており、生きていました。破り捨てたはずのマーティの手紙をテープで貼り合わせ大切に持っていたのです。このシーンは2人の友情が感じられる、しんみりいいシーンになっています。普段はハイテンションなドクですが、このシーンではクリストファー・ロイドの抑えた演技が印象的です。手紙がすごく色あせているのも、30年の時を感じていいですね。
このように3つのクライマックスがあり、1つのクライマックスが終わるたびに、「ああ、面白かった」という気分になるので、満足度がどんどん高まっていくんですよね。「ああ、そうか、まだあるんだ!」という感じです。
ラストシーンでは再びハイテンションなドクが登場。30年後の未来である2015年から戻ってきた彼が、「君らの子供が大変だ!」とマーティとジェニファーをデロリアンに乗せます。加速には道が足りないと言うマーティに対する、ドクの「道などいらん」という言葉とともにデロリアンが浮上して飛んでいき、続編への期待と興奮を持って映画は幕を閉じます。
最後に
本当に緻密に作られた名作で、言いたいことがいっぱいありすぎて、長くなってしまいました(ダラダラと稚拙な文章ですいません)。緻密に作られているからこそ、見るたびに新たな発見があって、何度見ても面白い映画です。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!
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