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映画『ベイビー・ドライバー』解説&感想 音楽とシンクロするカーアクション

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どうも、たきじです。

 

今回は2017年公開の英米合作映画『ベイビー・ドライバー』の解説&感想です。

 

 

作品情報

タイトル:ベイビー・ドライバー

原題  :Baby Driver

製作年 :2017年

製作国 :イギリス、アメリカ

監督  :エドガー・ライト

出演  :アンセル・エルゴート
     ケヴィン・スペイシー
     リリー・ジェームズ
     エイザ・ゴンザレス
     ジョン・ハム
     ジェイミー・フォックス
     ジョン・バーンサル

 上映時間:113分

 

解説&感想(ネタバレなし)

エドガー・ライト監督は、デビュー以来、独創的な作品を数々生み出してきました。『ショーン・オブ・ザ・デッド』では、今では珍しくなくなったゾンビ×コメディという新ジャンルを開拓し、『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』では数々の作品にオマージュを捧げつつ全く新しい警察映画にまとめあげ、『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』では青春ロマンス映画にゲーム要素を盛り込んだハチャメチャ映画を提供してくれました。

 

そして、本作。エドガー・ライト監督にしてはコメディ色は控えめなカーアクション映画。編集の妙でカースタントがかっこよく決まっているのも素晴らしいですが、何よりの特徴はアクションと音楽のシンクロ。『ショーン・オブ・ザ・デッド』でも、クイーンの"Don't Stop Me Now"に乗せたゾンビとの戦いに代表されるように、そのような演出がいくつか見られましたが、本作ではそれがさら極まっています。

 

ベイビーは音楽を聴くことで事故の後遺症の耳鳴りがおさまり、類稀なドライビングテクニックを発揮することが、ストーリー上でも意味付けされているので、見ているこちらも余計にノってしまいます。

 

タイトルバックは3分弱の長回し。強盗団の拠点から出て街を歩きカフェでコーヒーを買い、また拠点に戻るベイビーをカメラがトラッキングします。こうしたトラッキングショットの長回しも『ショーン・オブ・ザ・デッド』で用いられていましたね(家を出てコンビニで買い物して家に戻るショーン)。同作ではそれを反復することで、スリルと笑いをうまく演出していました。一方の本作では、タイトルバックの音楽が乗っかり、ミュージカルのような楽しさを演出しています。里親の食事の準備をするシーンもしかり。ちなみにベイビーを演じたアンセル・エルゴートは、2021年には『ウエスト・サイド・ストーリー』で正真正銘のミュージカル映画に主演しています。

 

主演のアンセル・エルゴートも、ヒロインのリリー・ジェームズも、強盗団のボスを演じたケヴィン・スペイシーも良かったですが、本作で最も光っているのはジェイミー・フォックスではないでしょうか。何をしでかすか分からないようや危なっかしいキャラクターはインパクトたっぷり。彼が画面にいると、常にスリリングな空気が漂っていました。オスカー俳優の彼が「アカデミー賞もんの演技だ」と言うのは笑ってしまいましたね。

 

最後に

今回は映画『ベイビー・ドライバー』の解説&感想でした。編集が光るカースタントや、アクションと音楽のシンクロが楽しく、『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホット・ファズ』ほどではないにせよ、見どころ十分の作品でした。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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