今回は、池袋駅の西口から徒歩5分ほどのところにあるうどん屋「あんぷく」さんを訪問しました。
店舗情報
レビュー
休日、開店数分後に訪れると先客は1名でした。先客と同様に、お一人様の私はカウンター席に案内されました。カウンター席はパーティションで区切られた3席。あとはテーブル席です。足元には荷物入れがあります。
さて、こちらのお店は創作うどんで有名なお店のよう。カルボナーラうどんが推しのようですが、明太子クリームうどんやら、海鮮ジェノバうどんやら、独創的なうどんが30種類以上あります。
讃岐うどんを敬愛し、シンプルに麺とつゆ(讃岐うどんでいうダシ)を楽しめるかけうどんや釜揚げうどん等を是とする私ですが、カレーうどんのような変化系にも理解はあります。このような創作うどんを頭ごなしに否定するようなことはしません。
天ぷら付きの釜揚げうどんや、山かけうどんのような、ベーシックなうどんもありましたが、ここは名物カルボナーラうどんをいただくことにしました。税込1,250円と、なかなかいいお値段です。
無料で大盛(1.5玉)、特盛(2玉)にすることもできますが、並盛にしておきました。
普段はどうだか分かりませんが、この日は店員さんが1人しかいませんでした。続々とお客さんが来店し、すぐに8割くらい席がうまったものですから、厨房とホールを1人でこなすのはどう見ても大変そうです。
注文して15分ほどで料理が到着。紙エプロンが卓上に用意されているのは嬉しい限りです。
大きな器に盛られたカルボナーラうどん。麺がうどんであることを除けば、見た目は普通のカルボナーラ。卵と生クリームとチーズのソースに絡んだ麺。ベーコンとたっぷりの黒胡椒。そこに半熟玉子が乗っかります。なんとも食欲をそそるビジュアルです。
ぱっと見は普通のカルボナーラ。食欲をそそるビジュアルです。
讃岐うどんの食べ方の一つに、釜揚げの熱々の麺に生卵を絡めて醤油や出汁醤油で食べる"釜玉うどん"があります。卵を麺に絡めるという点で、この釜玉うどんは"和風カルボナーラ"なんて言われることもありますが、このカルボナーラうどんを前にしては、そんなこと言えないですね。
そして肝心の味。こちらもしっかりカルボナーラ。コクのある濃厚なソースに黒胡椒がよく効いていて美味しいです。
これだけカルボナーラしてると、普通のカルボナーラの麺が恋しくなってもおかしくないところ。それがうどんでも違和感なく食べられるのは、鰹出汁がうまくつなぎになっているからでしょうか。これはこれでありです。
さて、麺はどうでしょうか?
上にも述べたように私は讃岐うどんを敬愛しています。讃岐うどんの麺というと、しばしば"コシがある"と形容されます。"コシ"は硬さと混同されることが多いですが、讃岐うどんの麺の特徴は、口当たりは柔らかながら切れにくいこと。讃岐うどんの美味しさがコシにあるとすれば、コシとは柔らかくて切れにくい性質であると言えます。
こちらの麺は讃岐うどんの系統で、"コシ"のある麺と言えますが、どちらかと言うとやや硬さもあるタイプ。カルボナーラの味付けなら、個人的には硬さを抑えた麺の方が好みかな。
とはいえ、並盛にしたことを後悔する程度には、十分に美味しくいただけました。