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映画『マーズ・アタック!』解説&感想 火星人の襲来を描くブラックコメディ

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どうも、たきじです。

 

今回は1996年公開のアメリカ映画『マーズ・アタック!』の解説&感想です。

 

 

作品情報

タイトル:マーズ・アタック!

原題  :Mars Attacks!

製作年 :1996年

製作国 :アメリカ

監督  :ティム・バートン

出演  :ジャック・ニコルソン
     グレン・クローズ
     アネット・ベニング
     ピアース・ブロスナン
     ダニー・デヴィート
     マーティン・ショート
     サラ・ジェシカ・パーカー
     マイケル・J・フォックス
     ロッド・スタイガー
     トム・ジョーンズ
     ルーカス・ハース
     ナタリー・ポートマン
     ジム・ブラウン
     リサ・マリー
     シルヴィア・シドニー
     ポール・ウィンフィールド
     パム・グリア
     ジャック・ブラック
     ジョー・ドン・ベイカー
     クリスティナ・アップルゲイト
     フランク・ウェルカー

上映時間:106分

 

解説&感想(ネタバレあり)

異色の地球侵略映画

ティム・バートン監督の『マーズ・アタック!』は、1962年に発売されたトレーディングカードを元ネタに制作された異色のブラックコメディです。火星人が地球を侵略するという基本設定は同じですが、ストーリーは映画オリジナル。ただし、巨大な頭部とギラギラした目が特徴的な火星人のデザインは、トレーディングカードのイメージが踏襲されています。

 

1996年に公開された本作は、同年の大ヒット作『インデペンデンス・デイ』と同じく「異星人による地球侵略」をテーマにしています。しかし、両者の作風は対照的です。『インデペンデンス・デイ』が壮大なスケールとシリアスなドラマを重視したのに対し、『マーズ・アタック!』はシュールで軽妙なブラックユーモアを前面に押し出した作品。肩の力を抜いて楽しめる悪ふざけ映画です。

 

ちなみに、本作で火星人の声を担当しているのは、アニメ『おさるのジョージ』のジョージの声で知られるフランク・ウェルカー。彼は『インデペンデンス・デイ』でもエイリアンの声を務めており、同年のエイリアン映画の両方に出演しているのも面白いポイントです。

 

次々に散っていく豪華キャスト

さて、本作の最大の特徴は、その豪華すぎるキャスト陣でしょう。ジャック・ニコルソン、グレン・クローズ、アネット・ベニング、ピアース・ブロスナン、サラ・ジェシカ・パーカー、ダニー・デヴィート、マイケル・J・フォックス、ナタリー・ポートマン、ロッド・スタイガーなど、新旧の有名俳優が勢揃いです。

 

ところが、こんな豪華キャストの多くが、火星人に殺されたり、体に改造を施されたりと、散々な目に遭います。この贅沢すぎるキャストの無駄遣いが、本作のユニークな魅力となっています。

 

ジャック・ニコルソンが1人で2役を演じているのも注目ポイント。アメリカ大統領とラスベガスの成金という対照的なキャラクターを演じ分けています。『チャップリンの独裁者』みたいな展開があるのかと思ったら、そういうこともなく、結局2役演じた意味が何もないのも笑ってしまいます。

 

大統領の最期のシーンも実にシュール。大統領は火星人に向かって感動的な大演説を披露し、一瞬火星人も涙しますが、結局あっさり殺されてしまいます。倒れた大統領のお腹に火星人の旗が立つのもまたブラックな演出です。

 

こうして豪華キャストが演じるキャラクターが次々にやられていく中で、シューティングゲーム好きの子供たちや、ジム・ブラウン演じる元ボクサー、そしてルーカス・ハース演じる青年など、比較的地味なキャストが活躍するのも面白いです。ある意味でハリウッドの常識を皮肉ったものとも言えるでしょう。

 

一貫したブラックユーモア

また、作品全体で終始一貫したブラックユーモアも最高です。例えば、オープニング。「バーベキューでもやってるのか?」の台詞の後、炎に包まれた牛の群れが走ってくるカオスな光景が広がります。これは冒頭から笑ってしまいます。

 

また、火星人たちがエッフェル塔やタージ・マハル、モアイ像など世界の名所を次々に破壊する様子も面白いです。特に、モアイ像をまるでボウリングのように倒すなど、遊び心が満載です。日本の名所は残念ながら登場しませんが、火星人がゴジラ映画を鑑賞するシーンがあります。名所破壊のエキスパートであるゴジラをリスペクトしているのかもしれません(笑)。

 

ピアース・ブロスナン演じる教授とサラ・ジェシカ・パーカー演じるキャスターが火星人に捕まり、体を改造されるのもかなり強烈です。惹かれ合う二人が、最後に首だけでキスするのは、不気味で笑えてロマンティックという、極めてシュールなシーンになっています。

 

個人的に好きなのは、火星人が変装した女(当時バートン監督のパートナーだったリサ・マリー)。明らかに大きな頭部、明らかに怪しい動きなのに、まったく怪しまずにまんまとやられてしまう広報官(マーティン・ショート)の滑稽さが際立っています。

 

『宇宙戦争』のオマージュ?

さて、本作において、人類は火星人の圧倒的な科学技術の前に屈するわけですが、最後には火星人の意外な弱点が露呈し、人類は勝利を収めます。このあっけない幕切れは、1898年に発表されたH・G・ウェルズの小説『宇宙戦争』(近年では、2005年公開のトム・クルーズ主演の映画版が有名)を意識してのものでしょうか。

 

そういえば、同年公開の『インデペンデンス・デイ』も、『宇宙戦争』を意識したストーリーになっていました。こんなところまで似てしまうとはすごい偶然ですが、それだけ『宇宙戦争』という作品が、このジャンルにおいての金字塔ということでしょう。

 

最後に

今回は映画『マーズ・アタック!』の解説&感想でした。豪華すぎるキャストと、終始一貫したブラックユーモアが魅力の、肩の力を抜いて楽しめる悪ふざけ映画です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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